キャッシュレス決済利用のアンケートを取ると、PayPayや交通系ICを抜いて必ず1位に来るのが楽天カードです。
誰もが1枚持っている楽天カードは還元率1.0%で、楽天経済圏と組み合わせてさらに威力を発揮する1枚です。
そこまでは問題ありません。
ですが、一切合切を楽天カードで決済し、損している人も多いのではないでしょうか。
楽天カードを使うべきでないシーンがあるので、見ていきます。
利用シーンを★3つで採点しました。★★★は「最悪」です。
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公共料金の支払★★★
メインカードで公共料金引落しや、税金支払いサイトでの税金納付をするのは普通です。
しかしこれらの目的で「使うべきではない」カードが、世には3ブランドあります。
・ 楽天カード
・ アメックス(プロパー)
・ ダイナース
いずれも、通常の支払いより還元率が下がります。
楽天カードの公共料金、税金払いは、ポイント還元率がわずか0.2%です。
仮に公共料金・税金を年間50万円支払うとすると、還元率1.0%のカード払いと比較して4,000円損します。
すぐ支払先を替えましょう。
クレジットカード以外に、楽天銀行デビットカードも乗り換えの選択肢です。
これなら、1.0%の還元率です。
デビットカードは即時払いのため効果は銀行引落しと同じですが、ポイントが付くだけ有利です。
例外もある
楽天カードで引落し、あるいは支払って問題ないものもあります。
・ 新電力
・ 新ガス(ニチガス、日本ガスは地域系と同じ扱い)
・ 政令指定都市と神奈川県営以外の水道料金
・ 国民健康保険
電話料金や通信費、NHK受信料等も楽天カードで支払って構いません。
モバイルSuica★★
クレジットカードには、電子マネーへのチャージがポイント対象外となるものが多いのですが、モバイルSuicaだけは例外的に多くのカードでポイントを付けてくれます。
ですが、楽天カードはダメです。モバイルSuicaにチャージしてもポイントは付きません。
Android限定サービスの「楽天ペイのSuica」利用の場合のみ、0.5%のポイントが付きます。
赤いSuicaをモバイルで発行し、楽天カードからチャージするものです。
ただ次に取り上げる他社サービスと比べると、見劣りします。
楽天カードからau PAYにチャージ★★★
Androidユーザーなら、QRコード決済のau PAYでモバイルSuicaを使うことをおすすめします。
au PAYカード等からau PAYに1.0%でチャージ、さらにau PAY残高からSuicaに0.5%でチャージできるので、楽天ペイのSuicaよりずっとお得です。
2022年6月まで、楽天カードを組み合わせた裏ワザがありました。
楽天カードからau PAYへのチャージで、通常どおり1.0%のポイントがもらえたのです。
つまり、楽天ペイのSuicaでなく、au PAYのSuicaを使うことで楽天カードユーザーはポイント3倍となりました。
しかし案の定、このルートはただちに塞がれました。
現在、楽天カード全ブランドからau PAYにチャージ可能なものの、ポイントは付きません。
楽天カードユーザーは、チャージで楽天キャッシュを作り、楽天ペイで支払いましょう。
通常の買い物に関してはこれで1.5%還元です。
それでも、楽天ペイのSuicaはおすすめできません。
楽天Edyにチャージ★
楽天カードから電子マネー楽天Edyへのチャージ(通常の半分、0.5%ポイント付与)は当たり前のルートです。
これを損しているとは、やや言い過ぎかもしれません。
ただ、現に楽天カードよりチャージ還元率のいい他社カードがあるのでご案内します。
・ エディオンカード
・ ジャックス(ハイグレード)
・ エポスゴールドカード(年間50万円以上カード利用が前提)
これらでチャージ還元率1.0%以上となります。
ちなみに現在、リクルートカードのうちVISAまたはMastercardにおいて、月3万円を限度に還元率1.2%です。
ただしこのブランド、入会キャンペーンもやらなくなって久しく(リクルートカードのJCBブランドは継続中)、やや先行き不透明です。
楽天カードでETC★★
本カード年会費無料で、付属発行のETCカードも年会費無料(それぞれ年1回利用で無料のものを含む)のカードが多い中で、楽天カードのETCカードは年会費が550円します。
楽天ポイントクラブが「プラチナ会員」なら無料ですが、プラチナ会員維持のためには過去6か月間において「15回以上」「2,000ポイント以上」の両方の要件を満たす必要があります。
年会費無料の楽天カードユーザーについては、ETCカード発行はおすすめしません。
楽天カードにも欠点は無数にある
人気1位の楽天カードですが、これだけある欠点を把握せず使うのはいただけません。
一長一短あるものの、たとえば還元率1.0%以上の次のカードも併せ持ちたいものです。
・ JCBカードW
・ au PAYカード
・ Orico Card THE POINT
・ ビックカメラSuicaカード
楽天カードは、使うべきシーンだけで使いましょう。(執筆者:沼島 まさし)
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