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【今週の日経平均を考える】夏こそしっかりトレンド確認を


先週は、参議院選挙での自民党大勝を受けて、日経平均株価は週明け月曜日に高く寄り付き、その後2万7000円を突破し、強さを見せたかに見えましたが、この2万7000円の節目で上髭を付けて陰線となり、選挙のご祝儀相場の雰囲気から一転、米国消費者物価指数待ちの様子見となり、火曜日には欧州の景気後退懸念とインフレ警戒から2万6278円まで下げました。

米消費者物価指数は上昇率が市場予想を上回り、インフレを抑えるためにFRBが金融引き締めを強めるのではないかと、次回7月26日から27日のFOMCで1%利上げもあるのではないかとの思惑で、0.75%の利上げは既に織り込み済みの相場になりつつあるように感じます。

7月第1週の海外投資家動向は現物4307億円の買い越しで、先物は7542億円の買い越し、合計1兆1850億円の買い越しとなりました。

今週の日経平均を考える

【今週の日経平均を考える】7月8日ETF分配金捻出売りに警戒

チャート分析

チャートを細かく見ていきましょう。

チャート分析

日足の移動平均線

5日線は上向きで、株価も金曜日に5日線に触れて下髭を作り5日線の上で終えています。

25日線は下向きに推移していますが、金曜日に株価は25日線の上に放れました。

75日線は下向きで、金曜日に上髭で75日線に触れてから陰線で終えています

並び順は75日5日25日の並び順で、下降トレンドの終わりとなっています。

機関投資家や海外の投資家が意識している200日線は、2万7600円処を下向きで推移しています。

トレンドライン

4月以降、2万7000円処に重要な節目のラインがあり、7月11日月曜日に2万7000円のチャレンジをしましたが、2万7062円で上髭を付けてチャレンジ失敗となっています。

その後、6月20日7月1日の安値を結んだ斜めのラインが下値抵抗線として機能していて、先週はこの下値抵抗線を割らずに、下値切り上げで推移し、下げた割には底堅さを見せました

節目の2万7000円に対して、この斜めのラインが三角持ち合いを形成中です。

2万7000円の上には6月10日13日に開けた窓が意識されます。

一目均衡表

基準線と転換線の位置が2営業日後にクロスする可能性が出てきて、好転の兆しです。

遅行線も6月13日14日のローソク足の間を通ることも想定され、こちらも上に抜ける可能性が出てきました。

7月25日に雲のねじれがあり、上に抜けるチャンスですので、ここをどう株価が通るのか注目です。

ボリンジャーバンド

TPラインをたどりながら、金曜日に株価は+1σに到達しています。

バンドの収縮が始まったので、横ばいからどちらかに放れる可能性が出てきました。

こちらも、バンドの収縮と共に、上下、どちらに向かうのか注目です。

スローストキャスト

ちょうど50%付近で、上げ切らず下げ切らず、どっちつかずの推移ですが、ゆっくりと上昇しています。

今週、買われすぎゾーンに達するのか、その後どう動くのかということにも気にしていきたいところです。

MACD

0ライン付近まで到達してきました。0ライン上での動きは、一気に抜けるのではなく、少し横ばう動きをしてからトレンド転換または転換できずの判断となります。

月の満ち欠けですが、次回の新月は7月29日、満月は8月12日です。

総合判断

7月に入り、世界経済の後退懸念など、たくさんの不安と懸念材料がありますが、そんな中、日経平均株価は下値を切り上げて、引き続き底堅い展開となっています。

そして、節目の2万7000円に再度チャレンジする位置にあります。

下向きの75日線をまずは超えて、そして2万7000円を超えることができるのか、注目が集まっています。

まだトレンドは下降トレンドですので、この下降トレンドを脱することが出来るのか、それとも、自律反発の範疇で終わってしまうのか。

どちらにも気持ちを作られないようにしていきたいです。

世の中は夏休みモードに突入ですが、相場ではよく夏枯れ相場と言われます。

相場に参加する投資家が減って、出来高が少なくなるわけですが、参加者が少ないとなると、方向感が定まれば、その方向へしばらく続くという考え方もできます。

夏は一方通行の相場になりやすいからこそ、しっかりトレンドを確認していきましょう。(執筆者:城 晶子)

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