電力ひっ迫のニュースが流れ、節電に務めているご家庭も多いでしょう。
毎日のように使う炊飯器は、どのように利用すると節電になるのかをまとめました。
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炊飯の消費電力と保温の消費電力の比較
ご飯を炊飯器で炊くのと、保温しておくのはどちらが電力を使うのでしょうか。
わが家にある三菱のIHジャー炊飯器(5.5合炊き)で実際の消費電力量を確認します。
・1回あたりの炊飯時消費電力量 167.0Wh
・1時間あたりの保温時消費電力量 18.3Wh
全国家庭電気製品公正取引協議会に基づき1kwhあたり27円(税込)で計算すると、以下の電気代がかかります。
参照:全国家庭電気製品公正取引協議会(pdf)
・1回あたりの炊飯時消費電力量 167.0Wh → 約4.5円
・1時間あたりの保温時消費電力量 18.3Wh → 約0.46円
1回の炊飯は、炊きあがったご飯を10時間保温した時と同じくらいの電気代がかかることがわかりました。
炊飯器は、IH式のほかにマイコン式、圧力式があり、かかる電気代が異なります。
参考までに、他のタイプの炊飯器を使った場合の電気代も見ておきましょう。
参照:タイガ公式サイト
5.5合炊きの炊飯器で、炊飯と炊飯後1時間保温した場合の電気代
・マイコン式:炊飯3.78円、保温0.52円
・圧力式:炊飯4.62円、保温0.46円
微妙に数値は異なりますが、保温時間が8〜10時間になると炊飯と同じ電気代がかかります。
保温が10時間を超える場合は、新たに炊きなおした方が電気代の節約になります。
炊飯器の説明書にも「長時間の保温はさける」と書かれていました。
≪執筆者撮影≫
消費電力を抑えてご飯を美味しく食べるには、必要な分を必要な時に炊くのが良いです。
まとめて炊いて冷蔵・冷凍保存しておく場合の消費電力
ご飯をまとめて炊いて冷凍(または冷蔵)しておき、電子レンジで温めた場合と比べるとどうなるでしょうか。
電子レンジは電化製品の中でも消費電力が多いので、しっかり確認しておきたいところです。
冷凍ごはんを電子レンジの600wで2分あたためた場合、電気代は約1円かかります。
参照:Looopでんきサイトの「電子レンジの電気代」
1食に2合のお米を食べる場合、毎回2合炊くのと、まとめて4合炊いて電子レンジを利用するのとでは電気代はどのようになるか計算してみましょう。
2合を2回炊く場合
炊飯約4.5円(IH炊飯器を使用)× 2回 = 約9円
4合を1回炊き、2合分をお茶碗1杯ずつ計4回電子レンジで温める場合(お茶碗1杯を0.5合で計算)
炊飯約4.5円 + 約1円 × 4回 = 約8.5円
わずかですが、まとめて炊いて電子レンジを利用した方が電気代は安くなりました。
炊飯器の節電方法
炊飯器の炊飯時、保温時、それから電子レンジ利用時の電力消費量からわかる節電方法をまとめると、以下の2つになります。
1. まとめて炊いて冷凍(冷蔵)しておく
2食〜3食分をまとめて炊き、炊きあがったら保温せずに冷凍(冷蔵)保存すると節電になります。
炊飯器での長時間の保温はやめて、ご飯があたたかいうちにラップにくるみ、熱がとれたら冷蔵庫にいれてください。
その日に食べる場合は冷蔵でも良いですが、冷凍すると日持ちします。
2. 食べる前に炊く
なるべく食事の直前に炊きあがるようにして、保温時間を減らすようにします。
タイマー予約を活用すると、無理なく実践できます。
使っている炊飯器に「エコモード」があれば、積極的に使うと良いです。
冷凍(冷蔵)しておいたご飯の美味しい食べ方
炊きたてじゃないご飯は美味しく感じない、そんなときに試したい「保存しておいたご飯をできるだけ美味しく食べる方法」を紹介します。
1. 冷蔵ではなく冷凍保存する
ご飯の保存には冷凍の方が適していると言われています。
ご飯に含まれるデンプンが劣化しやすい温度は0〜3℃で、冷蔵庫がちょうどその温度だからです。
参照:東京ガス「ウチコト」
炊きたてのご飯を熱いうちにラップに包み、ある程度熱がとれたら冷たくなる前に冷凍すると美味しく食べられます。
2. 味を変えて食べる
冷凍(冷蔵)ご飯を食べるときに、そのまま食べるのではなく味を変えて食べると気になりません。
- チャーハン
- オムライス
- ドリア
- リゾット
- 混ぜご飯
- お焼き
など、保存しておいたご飯を料理の材料として使います。
子どものいる家庭では、味を変えることで飽きずに食べてくれるメリットもあります。
長時間の保温は避けて、美味しくご飯を食べよう
炊飯器はどんどん進化していて、保温しておいたご飯を美味しく食べられるようになっています。
しかし、節電の観点から考えると保温する時間は短い方が良いです。
10時間を超えて保温するのは避けてください。
まとめて炊いてすぐに冷凍保存するか、食べる時に食べる分だけ炊くようにすると節電になります。(執筆者:福島 怜実)
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