株主優待銘柄は権利付最終日の1~2か月前から株価が上昇しやすい性質があります。
今回の記事では5月月初から6月の権利付最終日まで値上がりしやすい6月株主優待銘柄を検証しましたので、すぐに利用できる即効性のある内容になっています。
ただし、本記事で紹介した銘柄が必ず期間内に上昇する保証はありません。あくまで過去のデータを検証した結果「値上がりしやすい」ということです。
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株主優待は取得せず、権利付最終日までに売却
今回紹介する手法は「株主優待銘柄の需給を利用したトレード」です。
よって株主優待銘柄を扱いますが、株主優待は取得しません。
必ず権利付最終日までに売却します。
理由は権利落ち後に株価が下落しやすいからです。
銘柄ごとに株価騰落率平均を算出していますので、利益確定の参考にしてください。
例えば月初に株価1,000円で購入し、株価騰落率平均が10%であれば、1,100円を目安に利益確定するとよいでしょう。
Gファクトリー(3474)
株主優待内容:
100株以上 … クオカード1,000円分
※2016年9月上場企業のため、2017年以降の平均を算出
Gファクトリーは飲食店等の経営サポート事業及び自身でも飲食業を営む会社です。
株主優待利回りは2.21%あり、割と高い水準となっています。
Gファクトリーは過去5年の5~6月の株価騰落率平均が8.14%です。
さらにGファクトリ-は権利付最終日の2週間前に買っても5.37%もの株価騰落率平均が期待できます。
日々の出来高が少ないので、権利付最終日が近くなると買いたい投資家だらけとなり値上がりしやすい銘柄と言えます。
IBJ(6071)
株主優待内容(6月分のみ記載):
500株以上 … クオカード500円分
1,000株以上 … クオカード2,000円分
IBJは結婚関連サービスを手掛ける会社です。
株主優待利回りは0.14%と低めで株主優待自体の魅力は微妙かもしれません。
IBJは過去7年間の5~6月の株価騰落率平均が16.08%とかなり高水準です。
さらにIBJはTOPIXの騰落率平均と比較しても過去7年中4年で強めの優位性がありました。
市場平均よりも5~6月は買われやすい特徴がある、と言えます。
市場よりも買われやすい理由の1つに、株主優待をもらうためには500株以上必要であることが考えられます。
100株ではなく500株買う投資家が短期的に需給状況を良くしているのでしょう。
FCHD(6542)
株主優待内容:
1,000株以上・3年未満 … クオカード3,000円分
1,000株以上・3年以上 … クオカード5,000円分
※FCHDは2017年1月上場企業のため、2017年以降の平均を算出
FCHDは建設系コンサル企業です。
株主優待利回りは0.36%と低めで1,000株以上必要と獲得ハードルも高めなので、株主優待自体を無理に取得する必要はないでしょう。
FCHDは過去5年間の5~6月の株価騰落率平均が24.88%と本調査で判明した最も値上がりしやすい銘柄です。
さらにFCHDはTOPIXの騰落率平均と比較しても過去5年中2021年を除いた4年で強めの優位性がありました。
日々の出来高が少ない中、株主優待を取得したい投資家が1,000株保有するためにコツコツ買っているのかもしれません。
5~6月は買いたい投資家しかいない、と言えるくらいの需給状況好転が見込めるので低リスクで短期利益が見込める可能性があります。
立川ブラインド工業(7989)
株主優待内容(6月分のみ記載):
100株以上 … 当社製品購入1台まで、1台あたりクオカード2,000円分
300株以上 … 当社製品購入2台まで、1台あたりクオカード2,000円分
500株以上 … 当社製品購入3台まで、1台あたりクオカード2,000円分
1,000株以上 … 当社製品購入5台まで、1台あたりクオカード2,000円分
立川ブラインド工業はブラインド、間仕切りを手掛ける会社です。
株主優待を取得するには立川ブラインド工業の製品を買う必要があるため、株主優待を取得する方はかなり少ないでしょう。
立川ブラインド工業は過去7年間の5~6月の株価騰落率平均が7.81%とそこまで高くないものの、過去7年中全ての年で権利付最終日の1週間前から平均3.91%も値上がりしていました。
5月からコツコツ買増し、権利確定直前の1週間前でもさらに買増し、権利付最終日かその前日あたりに利益確定を入れるトレードがよいかもしれません。
サンネクスタグループ(8945)
株主優待内容:
100株以上・1年以上 … クオカード1,000円分
200株以上・1年以上 … クオカード2,000円分
参照:IR情報 株主優待・株式情報 SUNNEXTA GROUP
サンネクスタグループは社宅関連サービスを手掛ける不動産会社です。
株主優待を取得するためには1年以上保有が必要なため、今年から保有しても株主優待を取得できないことには注意しましょう。
サンネクスタグループは過去7年間の5~6月の株価騰落率平均が5.42%とそこまで高くないものの、TOPIXの騰落率平均と比較した場合過去7年中全ての年で強い優位性がありました。
あまりリスクを取りたくないローリスク・ローリターン狙いの方はサンネクスタグループで短期利益を狙うのがおすすめです。
先回り買いする際の注意点
絶対に値上がりするわけではないので、損切水準は必ず設定して損失を限定しましょう。
今回紹介した手法はあくまで短期利益を狙う手法ですので、権利付最終日かその前に売却してください。
株主優待を取得してもよいですが、権利落ちでの値下がりに注意しましょう。
もしあなたが需給に注目したトレードに興味を持たれたなら、他の月でも検証してみてください。
単月や3か月や半年など、いろいろな期間で検証することで、あなたしか知らない優位性を発見できるかもしれません。(執筆者:勝越 晴)
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