書店に行くと「定年後に泣く人」「お金に困らない人」のように「お金を貯められる人と貯められない人の違い」を書いた本がたくさん並んでいます。
そこで今回はお金に関する本を10冊読んで気がついた「お金を貯められる人の共通点」についてお話しします。
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共通点 (1) お金を貯める人は見栄をはらない
裕福な人に囲まれれば、つい自分と比べたくなります。
子育て世帯ならば、習い事の数や服のブランドを競っているところもあります。
楽しみ程度の見栄ならばいいのですが、家計の負担になったり貯蓄に影響したりする見栄をはることはやめたほうがいいでしょう。
お金に関する本には、お金を貯められる人は「必要なモノしか買わない」「フリマサイトを活用する」と書いてあります。
しかし、それができる人は見栄を張らずに済む人です。
豪華な高層マンションで裕福な人たちに囲まれ過ごしてれば、装飾品や贈り物など必要ないものもお付き合いで買わなければならない機会も多いでしょう。
筆者の友人は豪華なタワーマンションに住んでいます。
同じマンションのママ友とママ会をするときには「手土産は百貨店の紙袋が基準でレジ袋はあり得ない」と言っていました。
スーパーの300円のお菓子で「奮発した」と言っている筆者には想像もつかない世界です。
そのようなマンションではフリマサイトを利用したくても、「匿名配送」と書かれた伝票のついた荷物は受け取り辛い雰囲気があるのかもしれません。
お金を貯められる人は、自分の収入に見合った場所で見栄を張らずに暮らせます。
共通点 (2) お金を貯める人は物事の根本から対処できる
お金が貯められない人は収入が少ないとは限りません。
逆に収入が少なくても、しっかりとお金を貯めている人もいます。
違いはお金の使い方です。
例えば、子どもを塾に通わせているにもかかわらず、成績が悪いとします。
お金を貯められる人は、成績が悪い原因を考えて対処しますが、お金を貯められない人はさらに塾にお金をつぎ込んで成績を上げようとします。
お金を貯められる人は「ムダ」を徹底的になくします。
そのためには「お金で解決する」ということはなく、原因をみつけたらより合理的な方法で対処します。
お金に関する本にはお金を貯められる人は「ムダな保険に加入していない」「冠婚葬祭に必要以上にお金をかけない」と書いてあります。
つまり「ムダなことにお金はかけない」「物事の根本をみてふさわしい金額を使う」ということではないでしょうか。
共通点 (3) お金を貯める人は保守的ではない
お金を貯める人は、現状維持ではなく「お金を増やそう」と思っています。
そのためには資産運用を自分なりに勉強して新しいことに積極的にチャレンジしています。
ここ数年で米国株がかなり値上がりしました。
国内株でもハードルが高いのに米国株はもっとハードルが高いです。
しかし、実際にハードルを越えた人はお金を増やすことができました。
お金に関する本には「やるリスクよりやらないリスク」「お金に働いてもらう」という資産運用に関する言葉がたくさん登場します。
「お金はコツコツ働いて貯めるもの」「投資はギャンブルだ」と考えている人は、なかなか現状維持から抜け出せず、お金を貯められる人にはなれないのかもしれません。
共通点 (4) お金を貯める人はいいものにお金をかける
お金を貯められない人は、安いものをたくさん買います。
安物買いの銭失いです。
お金を貯められる人は「これはいい」と思ったものにドンとお金をかけます。
本当に高級なものは年月が経っても価値が落ちにくく、物によっては価値があがることもあります。
「とりあえず使えればいい」と思って買うものは、必要なくなったら捨てられたり保管されたりします。
お金を貯められない人は、小さな「とりあえず」の出費を繰り返すため、部屋に物があふれるのではないでしょうか。
お金に関する本では「捨てればお金が貯まる」「断捨離でムダづかいがなくなる」のように物を減らすことをすすめていました。
お金を貯められる人は、必要なものにはお金をかけて長く気持ちよく使えるものを手に入れています。
そしてその後は細々出費をしなくてもいいシステムを無意識のうちに作っているのかもしれません。
共通点 (5) お金を貯められる人は自分の基準を持っている
お金を貯められる人は、人に勧められて保険に加入したり、銀行員のおすすめの商品に投資したりすることはありません。
「うちは」「私は」という基準で物事を決める習慣があります。
とくに定年退職時は退職金が入ります。
「不動産投資に挑戦しませんか」「退職金を運用できる商品があります」というお誘いが多くなるでしょう。
そのときに自分の基準を持っている人は、自分の意志と計算で動くことができます。
一方、自分の基準がない人はお誘いにのりやすい傾向があります。
お金を貯めるということは、お金を守るということとセットです。
お金に関する本を10冊読むと、言い方は変えていてもどの本も同じようなことを言っていることに気がつきました。
お金を貯められる人は「慎重かつ大胆な行動ができて自分らしく生きられる人」です。
筆者はとりあえず見栄を張らないことから始めたいと思います。(執筆者:式部 順子)