今年も暖房が恋しい季節になりました。
それにともない、暖房器具の新規購入や買い替えを検討している方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、エアコンやファンヒーターなどのメイン暖房器具の光熱費を独自で調査しました。
それをもとに暖房器具を上手に選ぶコツもお伝えします。
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まずは暖房器具の光熱費をチェック!
暖房器具の光熱費は、光熱費全体に占める割合が大きくなる傾向にあります。
そのため、購入にあたってはまず暖房器具の光熱費をチェックする必要があります。
そこで、多くの家庭で使用する暖房器具の一般的な光熱費を調べて表にしました。
暖房の種類 (燃料の種類) | 1時間あたりの光熱費 (電気・灯油・ガス) | 年間光熱費 (毎日18時間使用) |
エアコン (電気) | 11~17畳29.7円 15~23畳43.2円 | 11~17畳22,977円 15~23畳35,910円 |
石油ストーブ (灯油) | 20.66円 | 121,676円 |
石油ファンヒーター (灯油+電気) | 22.28円 | 132,319円 |
ガスファンヒーター (ガス+電気) | 11円 | 72,270円 |
暖房器具は種類によって光熱費が異なります。
それを考慮せずに選ぶと、購入前より光熱費が上がる可能性もあるので注意が必要です。
1か月の電気代の公式
kW(1時間あたりの消費電力)× 1日の使用時間(h)× 1kWhあたりの電力量料金 × 1か月の使用日数 = 1か月の電気代
エアコン電気代の計算式
エアコンの電気代は「シャープAC40JFX2/AC56JFX2」の消費電力・期間消費電力量(暖房)をもとに、全国家庭電気製品公正取引協議会が定めた電気料金単価の目安(27円)で電気代を計算しています。
1時間当たりの電気代
11~17畳:1.1kW × 1時間 × 27円 = 29.7円
15~23畳用:1.6kW(1600W)× 1時間 × 27円 = 43.2円
1年間の電気代
1年間の電気代は「期間消費電力量(kWh)×1kWhあたりの料金単価(円/kWh)」で計算しました。
11~17畳:851kWh × 27円 = 2万2,977円
15~23畳用:1330kWh × 27円 = 3万5,910円
参照:
省エネ型製品情報サイト「省エネ性能カタログ電子版(pdf)」
全国家庭電気製品公正取引協議会「電気料金の目安単価の改定に関する件(pdf)」
Looop Inc エアコンの電気代はいくら?計算方法から節約方法までを解説
石油ストーブ/灯油ファンヒーターの1時間あたりの燃費
石油ストーブ・石油ファンヒーターの燃費は1Lあたりの灯油代(2021年10月20日時点)をもとに燃費を算出しました。
光熱費の内訳は「灯油代 + 電気代」です。
電気代は消費電力60W・電気料金単価27円で計算しています。
ストーブ・ファンヒーターの燃費:103.3円(灯油の価格)× 0.2L(燃料消費量)= 20.66円
ファンヒーターの電気代:60W(火力時)× 27円(電力量単価)÷ 1,000 = 約1.62円
石油ファンヒーター(灯油 + 電気):20.66円 + 1.62円 = 22.28円
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※1年間の燃費は、エアコン(暖房)の期間消費電力量を計る基準となる一定の条件(東京で毎日18時間連続使用する場合の1年間の消費電力量)を他の暖房器具にも当てはめて計算しています。
光熱費が安い暖房を上手に選ぶコツ
光熱費が安く抑えられる暖房を上手に選ぶコツを紹介します。
1. 使用時間に応じて暖房器具を選ぶ
使用時間に応じて暖房を選ぶことは重要です。
例えば、上に記した4つの暖房のうち年間光熱費はエアコンが最安です。
最近のエアコンは消費電力量が少なくなっており、長時間連続使用しても光熱費を安く抑えられるからです。
ただし、オンオフをひんぱんに行うと電力消費が発生し、光熱費は上がります。
一方、1時間あたりの光熱費で最も安いのはガスファンヒーターです。
短時間の使用やオンオフが多い場合は、こちらの方が光熱費を安く抑えられるでしょう。
以上のことを念頭に置いて暖房を選ぶと、光熱費を安くできる可能性が高くなります。
2. 燃料代の変動も意識して暖房器具を選ぶ
暖房器具は、燃料代の変動も意識して選ぶ必要があります。
たとえば、灯油代は原油価格の変動を受けて大きく変動します。
しかし、電気代やガス代は、燃料コストが急激に変動しても利用料金が急激に変動することはほぼありません。※
※市場連動型など利用料金が燃料コストと連動しているプランを除きます。
その点も暖房器具選びで意識すると光熱費の節約に役立つでしょう。
光熱費以外の重要なポイント4点もチェックしよう
暖房器具選びにおいては、光熱費以外の重要なポイントも要チェックです。
3. 設置可能かどうか
暖房器具は住居の形態によって設置できないものもあります。
たとえばガスファンヒーターは設置場所までガス管を通す工事が必要なので、賃貸住宅だと設置できない可能性が高いでしょう。
4. 設置コスト
設置コストも重要なチェックポイントです。
例えば、エアコンやガスファンヒーターの一設置費用相場は1万円前後ですが、石油ストーブや石油ファンヒーターの設置コストはゼロです。
その点も考慮するといいでしょう。
5. 燃料調達の手段
燃料の調達や補給の手間も意外と重要です。
例えば灯油の調達や補給を面倒に感じる方も多いでしょうが、電気やガスを使う暖房器具ならその手間が省けます。
6. 安全性
暖房はやけどなどのリスクが高いので、特に子どもや高齢者のいる家庭では安全性のチェックが不可欠です。
以上のことも意識すると購入後の満足度が高くなるでしょう。
光熱費・使い勝手・安全性を意識しながら上手に暖房器具を選ぼう
暖房器具の選定は光熱費が重要なポイントですが、使い勝手の良さや安全性も重要です。
ぜひその両方を意識しながら暖房器具を選びましょう。(執筆者:元銀行員にしてベテラン主婦 大岩 楓)
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