先週は大きい陽線で始まるも週半ばに押す雰囲気を出し、週後半に大きく反発して長期移動平均線を窓空けで上抜けし、大きい陽線形成で週末入りしました。
【今週の日経平均を考える】強い上昇の終焉と考え、次のトレンドを見極める1週間
値上の可能性を感じた週終わり
週末終値に関しては25日線までの距離を残しておりトレンドラインなどの抵抗線のない位置と見受けるも、9月14日から10月6日の下げに対しての半値戻しとなっていることでいったん上値という可能性を感じながらの週末となっています。
ファンダメンタルズ的にはインフレ懸念の後退や米国長期金利の低下からくる安心材料による買いが発生したと考えます。
国内に関しては、岸田首相の金融取引税の導入の発言の撤廃による反応と衆院選への突入などが材料視されていると考えます。
衆議院解散しに反応しているのか、ダウの反発につられているのかは判断できないもののアノマリーとしては選挙イコール反発という事が実装されています。
このまま投開票まで上げるのか気になるところですが、私的にはファンダメンタルは気にするもチャート上にトレンド変換や切り上げ・切り下げの動きが示されるのかなどを判断材料としての重きを置いていきたいと考えています。
陽線形成の強さが出る週足
週足を見ると大きな陽線形成で強さを示し、組み合わせを見ても陰陽の包み線で反転示唆となり、切上がりのトレンドラインと52週線がサポートラインとして機能したと見受けます。
さらに26週線を奪回したことですんなり下落に入る可能性を後退させBOXという可能性がますます高くなったと思われます。
BOXから上放れというシナリオも1つの選択肢として考える必要出てきたと考えます。
ゴールデンクロスの可能性
13週線と26週線のゴールデンクロスも実現しそうです。
BOXであれば気にすることはありませんが、上抜けとなったときにはこのクロスから新たな上昇がスタートを示していたとなる可能性も出てきますので今後の動きを注意深く見る必要がありそうです。
週足的には現状BOXを示していると考え、下の可能性が軽減したことで上抜けの可能性が浮上していると考えるべきだと思います。
米国の動き
ダウが週末反発しダブルボトムのネックラインと切下がりの2本のラインの上抜けで下落への可能性が一旦消滅し、BOXか上抜けを示すこととなりそうです。
この動きにより日経も下落の可能性は限りなく遠ざかったと考え、今探している上値が高い位置になることも想定されてきます。
ダウと日経のバランスが8月20日からの上昇で崩れましたが、ダウが切り上げると日経は横ばいのBOXでダウがBOXとなると日経が切り下げという関係に戻ったように感じています。
今後のダウが高値更新してくるか、高値更新しないで横並びのようなBOXとなるかで日経の上値も変わってくると想定したいと思います。
現状分析
5日線
向きを上向きと変えてそのまま週末となり、株価の位置としても1週間を通して上を推移し上に乖離しての週末となったことで上げの力強さが見えています。
25日線
下向きで株価の位置も下を維持した1週間となりました。
乖離率は詰めてきていることで今週触れたり上抜けたりするか注目です。
上抜けたときはグランビルの「売りの2」的になるかも注目ポイントになります。
75日線
下向きのまま推移し、位置としては上抜けして週末となっています。押したときにサポートラインとして機能するか、向きに変化が出るか注目です。
週末の足型としては窓空けの大きな陽線で強さを感じます。
トレンドラインとしては先週の月曜と水曜の高値の横軸と10月6日、13日、14日の安値を結ぶ切上がりのラインでできる三角保ち合いを上放れしてきています。
さらに下限を同じ線とし9月14日と27日の高値を結ぶラインで出来る切下がりのラインからなる三角保ち合いに関しても上抜け下抜けどちらに振れるか注目です。
上に関しては25日線、9月22日の安値の横軸も意識が必要になると考えます。
下に関しては三角保ち合いで示した下のラインと10月11日と14日の高値が並ぶ横軸がサポートラインとして機能するかも意識したいと考えます。
テクニカル指標
一目均衡表では雲を上抜けし基準線も突破したことでトレンド変換を示す兆しが出ています。
今後押す場面があれば4営業日後が天底一致となりますがどうなるでしょうか。
ボリンジャーバンド
バンドが波うちしたと見受けられBOX示唆となっています。
BOXであるとするなら⁺1σまでの反発が想定されます。
スローストキャスト
買われすぎゾーンでのデッドクロスを回避してさらに上げたことで強さを示していると考えます。
この後デットクロス後の動きに注目で横にスライドしたり下げずに即ゴールデンクロス的な動きとなれば上放れの可能性も高くなりますがどうなるでしょうか。
総合判断
25日線で叩かれて下落という可能性は残しているものの下への勢いは一旦消滅しつつあると考えられます。
現状は上値探しとなっていると思われます。
戻しの位置によって横這いのBOXか、切り下げの雰囲気となるかをメインの2択として対応したいと思います。
可能性は薄いと考えますが高値更新して切り上げのBOXないし上昇に入っていくという選択肢も想定し、決めつけずしなやかに対応していきたいと思います。(執筆者:城 晶子)
【今週の日経平均を考える】25日線との「乖離を詰める動き」も念頭に入れたい1週間