四中全会と民主とブロックチェーン【中国問題グローバル研究所】
◇以下、中国問題グローバル研究所のホームページでも配信している遠藤 誉所長の考察となる。
———
10月24日に習近平はブロックチェーン戦略を表明した後、31日に四中全会を終えると上海に行き「中国式民主」に言及した。輸入博覧会で講演し上海はブロックチェーンの花盛りだ。この流れは何を意味するのか?
◆通常通りだった四中全会の開催時期とテーマ
第19回党大会後の四中全会(第4回中国共産党中央委員会全体会議)に関して「ここまで開催できないのは反習近平派が多いからだ」とか「人事異動の発表があるはずだ」といった、「とんでもない憶測」が長いこと流れていたが、四中全会の開催時期は全く正常だったことを、まず述べたい。
少なくとも過去30年間ほどの党大会開催時期と四中全会開催時期との比較を行ってみよう。
• 第13回党大会1987年:四中全会1989.6.23-24
• 第14回党大会1992年:四中全会 1994.9.25-28
• 第15回党大会1997年:四中全会 1999.9.19-22
• 第16回党大会2002年:四中全会 2004.9.16-19
• 第17回党大会2007年:四中全会 2009.9.15-18
• 第18回党大会2012年:四中全会 2014.10.20-23
• 第19回党大会2017年:四中全会 2019.10.28-31
このように、党大会の2年後に四中全会が開催されるというルールは確実に守られていて、「四中全会が開催できないほど習近平は追い詰められている」などという状況はないということが歴然としているだろう。少しも遅れていないのである。「2年後開催のルール」がきちんと守られている。
異常だったのは三中全会で、国家主席の任期を撤廃する憲法改正を行うという異常事態のために、第19回党大会後に、一気に「一中全会(2017年11月)、二中全会(2018年1月)、三中全会(2018年2月)」と連続して開催してしまったことだ。だから四中全会は正常な開催時期に戻したということだけである。
次に「人事異動があるはずなのに、それがなかったのは、習近平に後継者を選ぶだけの力がなかったからだ」という、これもまた「とんでもない憶測」が流れたようだが、中華人民共和国建国以来、四中全会で「人事」に関して討議したことなど、ただの一度もない。
このようなことばかりに目を向けていると、中国がまた日本を、いや、アメリカを追い抜こうと、虎視眈々と狙っているのが何も見えなくなってしまう。
◆上海で「中国式民主」を語る
今回の四中全会で何が重要かというと、その前後に何が起こり、いま中国がどういう流れの中にあるかということである。
11月4日付のコラム<習近平「ブロックチェーンとデジタル人民元」国家戦略の本気度>(※2)にあるように、習近平は中共中央総書記として10月24日に、中国共産党中央委員会(中共中央)政治局第十八回集団学習という会議(※3)を開催し、「ブロックチェーンを核心的技術の自主的なイノベーションの突破口と位置づけ、ブロックチェーン技術と産業イノベーション発展の推進を加速させよ」と号令を掛けた。さらに「ブロックチェーン+」という応用を用いて、実体経済や民生に役立てるようにせよというメッセージも発している。
10月28日から31日まで四中全会を開催すると、すぐに上海視察に行っている。こちら(※4)をご覧いただきたい。
視察は11月2日から4日まで行われ、11月5日には上海で開催された第2回輸入博覧会に出席して開会の辞を述べている。
興味深いのは、11月2日に視察した上海市長寧区虹橋街道古北市民センターにおける習近平の講話だ。習近平は古北市民センターに集まった庶民たちに「さまざまな民主の形」(※5)に関して話している。
習近平によれば、「さまざまな民主の形」には、たとえば、「人民代表大会(全人代の各地バージョン)」などがあり、人民大会堂の机の上に無記名の投票ボタンがあることもまた「民主」だとのこと。また「日常生活におけるさまざまな問題(マンションにエレベーターをつけるか否か、ゴミ捨ての時間や場所はどうするか、マンションを囲っている門は、安全と便利さという観点から何時に開け、何時に閉めるか……など)は、互いに相談しながら決めていくだろうが、それもまた民主の一形態だ。一気に一度の投票で決定するのではなく、その前に相談したり、ウェブサイトを通して意見を述べたりすることもできる。こういった民生問題をどう解決していくのかも社会へのサービスの一つである」などと述べている。
おや?と思うのは、筆者一人ではないだろう。いま香港で、あれだけ激しく、まさにその民主を求めてデモが展開されているではないか。何を空々しいと、誰もが思うにちがいない。
しかし、11月2日の出来事を輸入博覧会閉幕(11月10日)後の11月13日になって報道しているという事実の中に、習近平の周到な狙いが潜んでいることが明らかになっていく。
◆上海を中心に「ブロックチェーン+」戦略を推進
11月7日になると、「第二回輸入博覧会の中で上海はブロックチェーン技術を用いて国際貿易の発展を促進していく」(※6)という報道がなされた。そこでは上記の、10月24日の中国共産党中央委員会(中共中央)政治局第十八回集団学習における習近平の指示である「ブロックチェーン+」というシステムを用いて、窓口を一つにした社会サービスが発表された。上海市の商務委員会(上海市検問所弁公室)、上海税関、中国人民銀行上海総部、上海市薬品監督局、中国銀行上海支店などが共同で「上海国際貿易単一窓口“ブロックチェーン+”」を開設して民生の便宜を図ることになったというのである。
非常に回りくどいのだが、習近平がわざわざ上海に来て言ったところの「さまざまな民主の形」とブロックチェーンをかなり強引に結びつけるなら、「ブロックチェーン技術には非中央集権的な特性があり、この特性と民主は相性がいい」ということになろうか。
この意味付けに関してシンクタンク「中国問題グローバル研究所」の中国代表研究員である孫啓明教授に聞いてみた。すると、「まったくの個人的な意見ですが」と断った上で、以下のような回答が戻ってきた。
——習近平の民主に関する発言とブロックチェーンは、一見、関係がないという見方は出来ます。しかしマクロ的視点で考えれば、中国はブロックチェーン技術を通して、対外開放のレベルをアップさせようとしており、これは国内的には民主化のレベルとプロセスを速めていくかもしれないという可能性を秘めています。ミクロ的に見れば、ブロックチェーン技術は本質的に分散型のデータ記載をする普遍性を持った技術です。もちろん将来的には一般庶民の日常生活におけるさまざまな要求を記載することもできるし、各種の情報や行為を記録することもできます。おまけに、ブロックチェーンによる記録は非常に透明で改ざんができません。これはまさに、民衆の意見を収集し、現場の要求の真実性を証明するための一種の技術的保障になるわけです。それはある意味、「さまざまな民主の形」につながるのではないでしょうか。
なるほど——。これでようやく、なぜ習近平がわざわざ上海で庶民に「さまざまな民主の形」などの話をしたかが、少しだけ見えてきた。
たしかにアメリカ大統領選の候補者の一人であるアンドリュー・ヤン氏も<「真の民主主義革命のために」ブロックチェーン投票を公約に>(※7)と呼び掛けている。
もっとも、中国の「民主」は西洋的価値観の「民主」ではなく、現在の中華人民共和国憲法にも「人民の民主」が保障されているのだから、一党支配を維持するための「装置」でしかない。だから中国は中央がコントロールできるデジタル人民元を作りたいと思っている。
むしろ、「改ざんできない」とか「履歴が残る」ということは国家の情報収集能力を高めることになり、監視能力を強化することにつながる。ブロックチェーン技術により、ほぼ「絶対的」とも言えるほど高度の監視社会が出来上がるのではないかと、逆に思ってしまうのである。しばらく観察を続けていきたい。
(なお本論考は、Yahooのコラムからの転載である。)
※1:https://grici.or.jp/
※2:https://grici.or.jp/717
※3:http://www.xinhuanet.com/2019-10/25/c_1125153665.htm
※4:http://www.xinhuanet.com/politics/leaders/2019-11/02/c_1125185362.htm?_f=m-index_top_pic_1
※5:http://sh.people.com.cn/n2/2019/1113/c134768-33535449.html
※6:http://difang.gmw.cn/2019-11/07/content_33301651.htm
※7:https://jp.cointelegraph.com/news/2020-presidential-candidate-andrew-yang-promise-blockchain-voting-as-his-policy
この評論は11月15日に執筆
<SI>
上半期のクマ出没数、全国で過去最多更新 冬眠前の遭遇に要注意
村上信五、考案アプリでスタンプラリー「街と街の相互作用生み出す」日本の魅力を大阪から発信
波瑠、1月期フジ連ドラ「火9」枠で主演「『氷の女王』というあだ名もある」女性刑事役
水野瞳が初写真集 体を絞り込まず「ムチムチ体形で挑みました」ランジェリーショットにも初挑戦
「地面師たち」出演の50歳俳優が10月期連ドラ民放4局出演の快挙 元芸人の安井順平が熱演
乃木坂46遠藤さくら「おなかがたぷたぷになるぐらい繰り返し飲んでました」ドラマで飲酒シーン
大谷亮平、工藤阿須加が山崎賢人を語る「アクションになると目が変わった」「良い意味で少年」
【NPBアワード】阪神井上広大、将来目標に本塁打王&打点王 いつごろ聞かれ迷うも「5年以内に」
【NPBアワード】阪神桐敷拓馬2年前思い感慨「こんなに早くかなうとは」セ最優秀中継ぎ投手賞
【阪神】及川雅貴200万減「まずは開幕1軍を目標に2桁勝利目指していきたい」来季飛躍誓った
ガーシーが綾野剛のLINE公開でネット騒然「ショック」「すごいエンタメ」
前澤友作氏「全ての方向で法的措置を検討します」と警告
二階堂ふみが結婚!?お相手が衝撃的過ぎてネット民「マジか・・・」
3刷目の重版決定!榎原依那のファースト写真集「Inaism」から、完全未公開カットをご紹介♡
クロちゃんを騙した「レイちゃま(小林レイミ)」の現在が別人すぎると話題に
ナイナイ岡村、鈴木紗理奈の不倫報道に複雑な思い「チクりがなければ…」
え!42歳?「我慢できなくなっちゃった」熊田曜子“透け透け入浴”超絶ボディーに悶絶の声
藤本美貴、「早く死ぬ確率が高く、不安定な」庄司智春と結婚した理由を聞かれ“一言”で回答
堀江貴文氏「批判してるやつくそ」鈴木紗理奈不倫報道巡る“岡村隆史の発言への批判”を批判
「わっぜか音がしっせえよ あたいは今朝ん台風か思っせえよ」 アルティメット鹿児島弁アニキが『Twitter』で話題に
クロちゃんを騙した「レイちゃま(小林レイミ)」の現在が別人すぎると話題に
ガーシーが綾野剛のLINE公開でネット騒然「ショック」「すごいエンタメ」
二階堂ふみが結婚!?お相手が衝撃的過ぎてネット民「マジか・・・」
四千頭身、テレビから消えた理由を明かすも批判殺到「人のせいにするな」
ユーチューバーもこう氏、元彼女・成海瑠奈について赤裸々告白
父が再婚の丸山隆平(36)現在の家族関係がとんでもないことになっていたと話題に
3時のヒロイン福田麻貴(32)は元アイドルだった!昔の姿がかわいいとヲタク歓喜
多部未華子(30)結婚の裏事情あまりにも恐ろしすぎると話題に!
たぬかな、「あのチビやろ?」迷惑系黒人YouTuberへの苦言が物議
「愛が生まれた日」藤谷美和子(56)の現在がヤバい!?徘徊生活を送っていた過去も明らかに。
上半期のクマ出没数、全国で過去最多更新 冬眠前の遭遇に要注意
村上信五、考案アプリでスタンプラリー「街と街の相互作用生み出す」日本の魅力を大阪から発信
波瑠、1月期フジ連ドラ「火9」枠で主演「『氷の女王』というあだ名もある」女性刑事役
水野瞳が初写真集 体を絞り込まず「ムチムチ体形で挑みました」ランジェリーショットにも初挑戦
「地面師たち」出演の50歳俳優が10月期連ドラ民放4局出演の快挙 元芸人の安井順平が熱演
乃木坂46遠藤さくら「おなかがたぷたぷになるぐらい繰り返し飲んでました」ドラマで飲酒シーン
大谷亮平、工藤阿須加が山崎賢人を語る「アクションになると目が変わった」「良い意味で少年」
【NPBアワード】阪神井上広大、将来目標に本塁打王&打点王 いつごろ聞かれ迷うも「5年以内に」
【NPBアワード】阪神桐敷拓馬2年前思い感慨「こんなに早くかなうとは」セ最優秀中継ぎ投手賞
【阪神】及川雅貴200万減「まずは開幕1軍を目標に2桁勝利目指していきたい」来季飛躍誓った