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1日の香港市場概況:ハンセン2.2%高で5日ぶり反発、科技指数が4.4%上昇


週明け1日の香港市場は値上がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比609.15ポイント(2.15%)高の28892.86ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が245.40ポイント(2.19%)高の11454.18ポイントとそろって5日ぶりに反発している。「ニューエコノミー」関連で構成されるハンセン科技指数も4.4%高と急反発した。売買代金は2012億1900万香港ドルとなっている(1月29日は2401億8400万香港ドル)。


中国人民銀行(中央銀行)の資金供給が好感される流れ。人民銀が朝方に実施した公開市場操作(レポ)では、リバースレポ取引により、差引980億人民元が供給された。連日の供給超となる中、翌日物の銀行間金利も下落に転じている。また、安く推移していたNYダウ先物がプラスに転じたことも、投資家の買い安心感を誘った。今年1月の中国製造業PMIが下振れしたことを嫌気し、朝方は上値の重い場面がみられたものの、香港の各指数は中盤から上げ幅を広げている。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が9.9%高、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が6.5%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が6.2%高と上げが目立った。申洲国際は上場来高値を更新している。


業種別では、非鉄関連が高い。五鉱資源(1208/HK)が12.3%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が6.7%、江西銅業(358/HK)が4.5%、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が4.1%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が3.0%ずつ上昇した。リチウム電池素材メーカーの江西カン鋒リ業については、通期決算の大幅増益見通しを発表したことが支援材料となっている。そのほか、産金で中国最大手の紫金鉱業集団(2899/HK)が14.4%高。通期決算の増益見通しが手がかりになっている。


医薬品セクターの一角も急伸。上記した薬明生物技術のほか、緑葉製薬集団(2186/HK)が51.7%高、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が17.3%高、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が7.0%高、康哲薬業HD(867/HK)が4.5%高で取引を終えた(康希諾生物は最高値更新)。緑葉製薬に関しては、アジア最大級の投資ファンド、ヒルハウスキャピタルグループにプレミア価格で新株を割り当て、戦略投資家に迎え入れたことが刺激材料となっている。康希諾生物は、開発中コロナワクチンが第3相試験(フェーズ3)で安全性と有効性を確認できたことが材料視された。


半導体や通信設備・工事の銘柄群も物色される。中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が8.1%高、華虹半導体(1347/HK)が6.6%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が4.2%高、中国通信服務(552/HK)が4.0%高、京信通信系統HD(2342/HK)が3.0%高、中興通訊(ZTE:763/HK)が2.7%高と値を上げた。


一方、本土市場は3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.64%高の3505.28ポイントで取引を終了した。素材株が高い。銀行・保険株、小売株、不動産株、防衛関連株、インフラ関連株の一角なども買われた。半面、ハイテク株の一角は安い。食品飲料株、自動車株、海運株、公益株、証券株、エネルギー株も売られた。

亜州リサーチ(株)


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