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2日の香港市場概況:ハンセン0.1%安で小反落、増資発表の小米7.1%下落


2日の香港市場は小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比35.10ポイント(0.13%)安の26532.58ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が85.85ポイント(0.81%)安の10573.79ポイントとそろって反落した。売買代金は1817億3900万香港ドルに拡大している(1日は1531億2600万香港ドル)。


増資計画が相次ぐ中、マーケットの需給悪化が警戒される流れ。充電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)は1日引け後、中国証券監督管理委員会に対し、H株増資の実施を申請したと報告した。発行規模は最大で、直近で開かれた株主総会(6月23日)時点の発行済みH株総数の20%。12月1日終値で算出したH株時価総額は1716億5400万香港ドル(約2兆3100億円)に上る。そのほか、中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)は2日、新株と転換社債型新株予約権付社債(CB)の発行で約40億米ドル(約4170億円)を調達すると発表。この規模は、2018年の同社IPO時の調達額(239億8000万香港ドル:約3220億円)を上回る水準だ。また、中堅デベロッパーの龍湖集団HD(ロンフォー・グループ・ホールディングス:960/HK)も2日、第三者割当増資を実施すると発表している。


もっとも、大きく売り込む動きはみられない。昨夜の米株高が好感されたほか、中国で官民の11月製造業PMIが予想を上回ったことが引き続き支援材料となっている。香港の各指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、後場に取引再開した小米集団が7.1%安、中国民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.2%安、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が3.3%安と下げが目立った。


セクター別では、自動車が安い。上記した吉利汽車のほか、増資発表のBYDが7.9%、長城汽車(2333/HK)が3.9%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.5%、広州汽車集団(2238/HK)が1.7%ずつ下落した。


中国不動産セクターの一角もさえない。上述した龍湖集団が11.8%安と急落し、中国恒大集団(3333/HK)が2.5%安、世茂集団HD(813/HK)が1.6%安、合景泰富地産HD(KWGプロパティーホールディング:1813/HK)が1.5%安、深センHD(深セン・インベストメント:604/HK)が1.4%安と値を下げた。


半面、香港に拠点を置く金融株は高い。HSBC(5/HK)が3.7%、恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)が1.7%、スタンダード・チャータード(2888/HK)と東亜銀行(23/HK)がそろって1.6%ずつ上昇した。昨夜の米10年債利回りが約2週ぶりの高い水準に達したことで、金利動向が米国に追随しやすい香港でも金利上昇が連想されている。利ザヤの改善が期待された。


石炭セクターも物色される。中国中煤能源(1898/HK)が5.3%高、エン州煤業(1171/HK)が1.8%高、中国神華能源(1088/HK)が1.3%高で取引を終えた。石炭相場の先高観が強まっている。暖房期による需要増が見込まれたほか、輸入石炭の供給減が背景だ。中国と豪州で貿易対立が激化し、中国側は10月以降、豪州産石炭の荷揚げ禁止措置を非公式で続けている。


一方、本土市場は小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07%安の3449.38ポイントで取引を終えた。銀行・保険株が安い。自動車株、医薬品株、発電株、素材株の一角も売られた。半面、ハイテク株は高い。不動産株、エネルギー株、食品飲料株、運輸株、インフラ関連株も買われた。

亜州リサーチ(株)




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