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19日の香港市場概況:ハンセン0.7%安で4日ぶり反落、消費セクターは逆行高


19日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比187.32ポイント(0.71%)安の26356.97ポイントと4日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も84.69ポイント(0.80%)安の10555.36ポイントと反落した。売買代金は1319億3700万香港ドルとなっている(18日は1337億7200万香港ドル)。


米株安を嫌気した売りが先行する流れ。昨夜の米株市場では、新型コロナウイルス感染拡大による景気減速を警戒し、主要指標のNYダウは1.2%安と続落した。欧米では感染拡大に歯止めがかからず、各地で行動制限が強化されている。世界景気の減速が懸念される状況だ。


もっとも、大きく売り込む動きはみられない。中国の政策に対する期待感が支えとなっている。国務院(内閣に相当)は18日の常務会議で、自動車などを対象とする消費拡大策を強化する方針を確認した。新たな「汽車下郷」の策定を指示する。家電や家具の消費促進策も強める方針だ。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.7%安、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が2.6%安、本土最大手行の中国工商銀行(1398/HK)が2.3%安と下げが目立った。セクター別では、中国の金融が安い。上記した中国工商銀行のほか、中国銀行(3988/HK)と中信銀行(CITICバンク:998/HK)がそろって1.8%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が2.3%、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が1.9%、海通証券(6837/HK)が5.3%、中信証券(6030/HK)が1.5%ずつ下落した。証券ブローカー中国大手の海通証券に関しては、不正起債ほう助の疑惑がネガティブ材料。債券、為替などのインターバンク市場を監督する中国銀行間市場交易商協会は18日、永城煤電控股集団の債務不履行(デフォルト)に絡み、違法起債をほう助した疑いがあるとして海通証券とその子会社に対し、規律調査に着手すると報告した。


セメントや非鉄の素材セクターもさえない。安徽海螺セメント(安徽コンチセメント:914/HK)が2.8%安、中国建材(3323/HK)が2.7%安、華潤水泥HD(1313/HK)が2.6%安、江西銅業(358/HK)が2.4%安、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.8%安で取引を終えた。


半面、自動車や家電、スポーツ用品など消費セクターはしっかり。広州汽車集団(2238/HK)が9.9%高、東風汽車集団(489/HK)が4.6%高、海信家電集団(ハイセンス・ホーム・アプライアンシズ・グループ:921/HK)が6.2%高、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が1.5%高、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)と李寧(リーニン:2331/HK)がそろって2.6%高で引けた。海信家電集団と海爾電器集団、安踏体育用品、李寧は上場来高値をそろって更新している。


一方、本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.47%高の3363.09ポイントで取引を終えた。自動車や家電など消費関連株が高い。ハイテク株、医薬品株、不動産株、防衛関連株、銀行・保険株なども買われた。半面、証券株の一角は安い。素材株、運輸株、エネルギー株、公益株も売られた。

亜州リサーチ(株)



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