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16日の香港市場見通し:方向感を欠く展開か、週明け発表の中国経済指標が気がかり


16日の香港市場は、中国経済指標の発表を週明けに控える中で方向感を欠く展開となろう。外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.1%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5%安とそろって3日続落した。米労働指標の悪化を嫌気。米労働省が発表した新規失業保険申請件数(週間)は89万8000件となり、予想(82万5000件)に反し前週から増加した。8月以来の高水準となるなか、経済正常化のペースが滞っていると危惧されている。新型コロナウイルス感染が再び拡大していることもネガティブ。欧州の各地域に続き、米国でも中西部などで新規感染者数が過去最多を記録した。ただ、追加経済対策の期待感が再び盛り上がり、NYダウは引けにかけて下げ渋りをみせている(一時プラス)。トランプ米大統領は15日、コロナ禍に対処する経済対策の規模について、野党・民主党に示している1兆8000億米ドルの提案を増額する方針を示した(与党・共和党の幹部は賛同せず)。与野党協議は依然として難航しているものの、市場の一部では「いずれまとまる」と楽観する声も聞かれる。日本時間16日朝方、時間外取引のNYダウ先物は小高く推移する状況だ。

一方、15日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.3%安と続落。強弱感の分かれる経済指標を受け、投資家の慎重スタンスが強まった。中国人民銀行(中央銀行)が14日引け後に公表した金融統計では、新規融資が予想以上に拡大。また、マネーサプライも予想以上に伸びている。半面、15日朝方発表された物価統計では、企業活動の目安となる生産者物価指数(PPI)が2.1%下落し、予想(-1.8%)を超えてマイナス率が拡大した。週明け19日に報告される各種統計(9月の小売売上高や鉱工業生産、第3四半期GDP成長率)を見極めたいとするスタンスが広がっている。

こうしたなか、本日の香港市場は全体として方向感を欠く展開か。上述したように、週明け公表される中国の経済指標が気がかり材料となる。ただ、ハンセン指数は前日に2%超下げたこともあり、自律反発狙いの買いが入る可能性はあろう。



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