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5日の香港市場概況:ハンセン1.3%高で続伸、保険・証券セクターに買い


連休明け5日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比308.73ポイント(1.32%)高の23767.78ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は50.62ポイント(0.54%)高の9447.99ポイントとそろって続伸した。売買代金は925億8100万香港ドルと低水準が続いている(9月30日は982億9900万香港ドル)。

内外環境が改善。新型コロナウイルスの流行が落ち着きを見せる中国では、国慶節連休(1~8日)の人出が好調と報じられた。中国経済の正常化が期待されている。また、休場前に公表された9月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計・発表)が予想以上に改善するなど、中国景気の持ち直し基調も引き続き材料視された。時間外取引のNYダウ先物が5日、急反発していることもプラス。新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領は回復に向かい、「5日にも退院する可能性がある」と伝わった。米追加経済対策を巡り難航している与野党協議に関し、妥結が早まるとの観測も流れている。

ハンセン指数の構成銘柄では、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)と不動産開発香港大手の恒隆地産(ハンルン・プロパティーズ:101/HK)がそろって4.7%高、金融大手グループのHSBC(5/HK)が4.0%高と上げが目立った。そのほか、電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.3%高。複数メディアが5日、「アリババは免税店など旅行者向け小売店で世界最大手のスイス・デュフリー(Dufry)と合弁会社を設立する」と報じた。

セクター別では、中国の保険・証券が高い。上記した中国人寿保険のほか、新華人寿保険(1336/HK)が2.3%、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が2.0%、中国太平保険HD(966/HK)が1.6%、国聯証券(1456/HK)が7.9%、広発証券(1776/HK)が4.2%ずつ上昇した。

スポーツ用品セクターも急伸。李寧(リーニン:2331/HK)が7.6%高、特歩国際(エクステップ・インターナショナル:1368/HK)が5.7%高、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が5.3%高で取引を終えた。

太陽光や風力などエコ発電関連の銘柄群も物色される。陽光能源HD(757/HK)が21.2%高、保利協シン能源HD(GCLポリー・エナジー:3800/HK)が12.3%高、中国興業太陽能技術HD(750/HK)が5.8%高、中国高速伝動設備集団(658/HK)が11.1%高、龍源電力集団(916/HK)が5.4%高と値を上げた。

半面、マカオのカジノ銘柄は逆行安。美高梅中国(MGMチャイナ・ホールディングス:2282/HK)が2.1%、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が2.0%、永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が1.8%、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が0.8%ずつ下落した。今年9月の域内カジノ売上高が前年同月比で90%減少したことを嫌気している。

中国自動車セクターもさえない。北京汽車(1958/HK)が5.7%安、吉利汽車HD(175/HK)が4.4%安、広州汽車集団(2238/HK)が2.6%安、東風汽車集団(489/HK)が2.1%安、華晨中国汽車HD(1114/HK)が1.7%安と値を下げた。

他の個別株動向では、ICファウンドリ中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.6%安と急反落(約4カ月ぶりの安値)。同社は4日、米政府による輸出制限の対象になったことを認めた。その上で、自社の生産や経営活動にマイナスの影響が出る可能性があると説明している。

一方、本土市場は国慶節に伴い、今週8日まで休場。翌9日に取引再開する。

亜州リサーチ(株)




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