11日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比513.25ポイント(2.11%)高の24890.68ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が162.73ポイント(1.63%)高の10153.40ポイントとそろって4日ぶりに反発した。売買代金は1413億5900万香港ドルとなっている(10日は1352億8300万香港ドル)。(亜州リサーチ編集部)


投資家心理が上向く。米上場する中国企業の「香港回帰」を通じて相場が活性化する——との思惑が再燃している。複数のメディアが伝えたところによれば、学習塾チェーンを展開する米ADR上場の新東方教育科技集団(EDU/NYSE)は年内にも香港に重複上場する見通しだ。米国の中国企業締め付けを背景に、米上場する中国企業が本土・香港に回帰する動きが強まっている。

米景気期待もプラス。トランプ米大統領は8日、失業給付金の上乗せなど追加の経済対策を実施する大統領令を発動した。また、追加の経済対策を巡り難航している与野党協議について、ムニューシン米財務長官は10日、「今週中にも合意できる」との見方を示している。また、ハンセン指数は前日までの続落で、約6週ぶりの安値水準に落ち込んでいたこともあり、買い戻しが入りやすかった。

ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面高(50のうち48が上昇)。マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が9.8%高、米国向け売上比率の大きい中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が6.1%高、香港中心地に商業施設を保有する九龍倉置業地産投資(1997/HK)が5.7%高と値上がり率上位に並んだ。カジノ株に関しては、中国本土との往来正常化に向けた動きが引き続き手がかり。マカオの歐陽瑜・社会文化長官は10日、広東省の珠海市住民を対象としたマカオへの観光ビザ(個人・団体含む)発給が12日付で再開されると発表した。9月には全国に広がることが明らかとなっている。

このほか、中国インターネットサービス最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.3%高と急反発。同社が出資するゲーム動画ストリーミング2社に関し、合併を検討していることがわかった。

セクター別では、中国の銀行・保険が高い。招商銀行(3968/HK)が4.6%、中国工商銀行(1398/HK)が2.2%、中国建設銀行(939/HK)が2.1%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.4%ずつ上昇した。

中国の空運・海運セクターも急伸。中国南方航空(1055/HK)が5.0%高、中国国際航空(753/HK)が3.9%高、中国東方航空(670/HK)が3.2%高、中遠海運HD(1919/HK)が4.5%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.0%高で引けた。

中国不動産セクターもしっかり。華潤置地(1109/HK)と合景泰富集団HD(1813/HK)がそろって2.6%高、旭輝HD(884/HK)が2.5%高、中国金茂(817/HK)が2.3%高で取引を終えた。

一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.15%安の3340.29ポイントで取引を終えた。証券株が安い。ITハイテク関連株、非鉄やセメント、鉄鋼などの素材株、産金株、医薬品株、不動産株、インフラ関連株も売られた。半面、海運株は高い。空運株や銀行株、食品飲料株の一角も買われた。

亜州リサーチ(株)


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情報提供元:FISCO
記事名:「11日の香港市場概況:ハンセン2.1%高で4日ぶり反発、カジノ銘柄に買い