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22日の香港市場概況:ハンセン0.5%安で反落、レジャー関連下げ目立つ


週明け22日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比132.55ポイント(0.54%)安の24511.34ポイントと反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が95.57ポイント(0.96%)安の9879.02ポイントと5日ぶりに反落した。売買代金は1195億8100万香港ドルに縮小している(19日は1514億5500万香港ドル)。

米中関係悪化の警戒感がくすぶる流れ。中国国営メディアは21日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会が28~30日の日程で開かれると報道した。香港特別行政区設立記念日に当たる7月1日を前に、『香港国家安全法案』が成立する——との見方が浮上している。通商問題を巡る不安はやや薄らいでいるものの、政治的対立の懸念は根強いままだ。経済回復の遅れも不安視される。米ペプシコが北京市に構える食品工場では、21日までに新型コロナウイルス感染が8人確認され、生産を一時停止した。北京市では21日、新規感染者が前日から縮小したものの、警戒感が漂っている。なお、中国人民銀行(中央銀行)は朝方、事実上の貸出基準金利「ローンプライムレート(LPR)」を公表。1年物と5年物を前月に続きそろって据え置いている。市場の一部では、今回は引き下げられるとの観測もあった。

ハンセン指数の構成銘柄では、最大手行の中国工商銀行(1398/HK)が6.2%安、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が3.7%安、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.7%安と下げが目立った。

セクター別では、上記したカジノに加え旅行や映画館などレジャー関連が安い。海南美蘭国際空港(旧・瑞港国際機場集団:357/HK)が6.2%、香港中旅国際投資(チャイナ・トラベル:308/HK)が4.4%、中国南方航空(1055/HK)が3.8%、同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)が2.6%、阿里巴巴影業(アリババ・ピクチャーズ:1060/HK)が4.6%、アイマックス・チャイナHD(1970/HK)が2.5%ずつ下落した。

中国不動産セクターもさえない。万科企業(2202/HK)が3.3%安、華潤置地(1109/HK)が2.7%安、融創中国HD(1918/HK)が1.7%安、景泰富集団HD(1813/HK)が1.6%安で引けた。

半面、中国証券セクターは高い。中国銀河証券(6881/HK)が4.0%、広発証券(1776/HK)が2.7%、中信建投証券(CSCフィナンシャル:6066/HK)が2.5%、華泰証券(6886/HK)が2.3%、中信証券(6030/HK)が2.1%ずつ上昇した。市場改革の動きがプラス。中国証券監督管理委員会の易会満主席は18日、上海のハイテク・スタートアップ企業向け市場「科創板」銘柄について、上海総合指数の早期組み入れや、上海・香港間「相互取引」対象銘柄の指定を目指す方針を明らかにした。

一方、本土市場は5日ぶり小反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.08%安の2965.27ポイントで取引を終えた。不動産株が安い。レジャー関連株、インフラ関連株、運輸株、医薬品株、消費関連株、銀行・保険株の一角なども売られた。半面、証券株は急伸。ハイテク株も買われた。

亜州リサーチ(株)




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