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8日の中国本土市場概況:上海総合0.8%高で反発、米中対立の警戒感後退


8日の中国本土市場は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比23.82ポイント(0.83%)高の2895.34ポイントと反発した(上海A株指数は0.83%高の3034.58ポイント)。3月12日以来、約2カ月ぶりの高値水準を回復している。

投資家のリスク回避スタンスが後退する流れ。中国商務部は8日、米中貿易問題を巡り劉鶴副首相が同日午前、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表、ムニューシン米財務長官と電話会談したと発表した。「第1段階の通商合意」の履行で成果を上げるために、両国が努力することで一致。経済や公共衛生の協力関係強化なども話し合われた。USTRと米財務省は協議について、「良い進展があった」と声明している。新型コロナウイルス感染拡大の“責任論”を巡り、米国が対中圧力を強めていたが、双方はひとまず歩み寄りの姿勢を見せた形だ。

中国の政策にも期待感が広がる。工業和信息化部(工業情報化部)は7日、「モバイルIoT(モノのインターネット)の全面的な発展を進めるための通知」を発表した。政府が人工知能(AI)やIoT、第5世代(5G)ネットワークなど「新インフラ」建設に注力するなか、関連銘柄を物色する動きも強まっている。

業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。スーパーコンピュータ世界大手の曙光信息産業(中科曙光:603019/SH)が10%のストップ高。光ファイバーケーブル生産の烽火通信科技(600498/SH)が5.2%高、LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が3.3%高で引けた。

自動車株も高い。広州汽車集団(601238/SH)が4.9%、上海汽車集団(600104/SH)が3.3%ずつ上昇した。各社の月次データでは、多くで販売持ち直しの兆しがみられている。直近では、広州汽車集団が7日引け後、今年4月の新車販売が前年同月比で6.1%増加したと報告。10カ月ぶりにプラス成長に転じたことを明らかにした。このほか金融株、消費関連株、医薬品株、資源・素材株、不動産株、メディア関連株など幅広く物色されている。

外貨建てB株相場も値上がり。上海B株指数が1.74ポイント(0.81%)高の215.66ポイント、深センB株指数が8.52ポイント(1.02%)高の843.74ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)




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