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17日の香港市場概況:ハンセン0.9%高で5日ぶり反発、決算期待でテンセント2.3%上昇


17日の香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比200.16ポイント(0.87%)高の23263.73ポイントと5日ぶりに反発する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は11.43ポイント(0.12%)安の9216.17ポイントと小幅ながら5日続落した。売買代金は1510億1500万香港ドルとなっている(16日は1588億500万香港ドル)。

自律反発狙いの買いが先行する流れ。ハンセン指数は16日まで連日で急落し、足元で約3年2カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいた。また、昨夜に急落したNYダウに関し、時間外取引で急反発したことも投資家の買い安心感を誘っている。新型コロナウイルス感染拡大による景気悪化を回避するために、世界各国が金融緩和策を打ち出していることも改めて材料視された。香港金融管理局(HKMA)は16日、域内銀行の自己資本要件を引き下げると発表。これにより貸出余力が増すこととなる。ただ、全体としては神経質な値動き。新型コロナを巡り、景気悪化と経済対策を綱引きに、指数は前日の終値を挟み一進一退した。

ハンセン指数の構成銘柄では、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が5.3%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が3.2%高、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が3.1%高と上げが目立った。香港拠点の不動産や金融も買われている。

セクター別では、ゲームやコンテンツのインターネット、半導体などITハイテク関連が高い。IGG(799/HK)が4.5%、金山軟件(キングソフト:3888/HK)が2.9%、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.3%、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.2%、華虹半導体(1347/HK)が3.7%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が2.2%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.0%ずつ上昇した。中国インターネットサービス最大手のテンセントはあす18日、通期決算を報告する予定。好決算を見越した買いが先行した


他の個別株動向では、光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(サニー・オプティカル・テクノロジー:2382/HK)が1.5%高。19年通期決算の上振れが好感されている。新型コロナウイルスによる影響にも言及し、自社工場は通常生産を回復していると報告したことも支援材料だ。

半面、空運セクターは続落。中国南方航空(1055/HK)が5.4%安、中国国際航空(753/HK)が5.0%安、中国東方航空(670/HK)が4.0%安と値を下げた。世界各国で国境閉鎖が相次ぐなか、空運需要の縮小が懸念されている。

一方、本土市場は5日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.34%安の2779.64ポイントで取引を終えた。不動産株が安い。空運株、品飲料株、自動車株、医薬品株、資源・素材株、インフラ関連株、公益株なども売られた。半面、ハイテク株の一角は物色されている。

【亜州IR】




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