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8日の香港市場概況:ハンセン0.5%高で続伸、自動車セクターに買い


8日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比123.74ポイント(0.48%)高の26120.77ポイントと続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が48.28ポイント(0.48%)高の10041.62ポイントと7日ぶりに反発した。売買代金は759億6100万香港ドルとなっている(7日は800億9500万香港ドル)。

投資家心理がやや上向く。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を7.0039人民元(約11年ぶりの元安水準)に設定したものの、元安レベルは想定内に収まったとの見方が市場に広がった。外国為替市場では、7日終値と比べて元高で推移している。米中貿易問題に対する不透明感もやや薄らいだ。香港の英字紙は7日、「米中両国の交渉担当者は依然として、9月にワシントンで貿易協議に臨む見込み」と報道。その準備のため、近くビデオ会議が実施される見通しなどと伝えた。

取引時間中に公表された今年7月の中国貿易統計では、輸出と輸入がそろって予想を上回った。前月から大きく改善している。

ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が4.1%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.9%高、不動産事業を中核とする太古A(スワイヤ・パシフィックA:19/HK)が3.0%高と上げが目立った。吉利汽車に関しては、自動車販売に回復の兆しがみられることが好材料。同社が報告した7月の月次統計では、新車販売が前年同月比で24%減少したものの、前月比ではプラスに転じている。太古Aは中間期の4割増益を昼に発表した。後場に入り上げ幅を広げている。

業種別では、中国の自動車が高い。上記した吉利汽車のほか、東風汽車集団(489/HK)が7.2%、北京汽車(1958/HK)が5.8%、広州汽車集団(2238/HK)が3.6%、長城汽車(2333/HK)が2.3%ずつ上昇した。

港湾・海運セクターも物色される。廈門国際港務(アモイ国際港務:3378/HK)が2.3%高、天津港発展HD(3382/HK)が1.4%高、中遠海運HD(1919/HK)が4.4%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.5%高、太平洋航運集団(2343/HK)が1.3%高と値を上げた。

中国証券セクターもしっかり。中国銀河証券(6881/HK)が1.9%高、中信証券(6030/HK)海通証券(6837/HK)がそろって1.7%高、広発証券(1776/HK)が1.4%高で引けた。市場活性化の期待が強まる。指数算出の米MSCIは8日、グローバル株価指数のA株組み入れ比率を今月27日から10→15%に引き上げると発表した。227億米ドル規模の新規資金が流入すると試算されている。

他の個別株動向では、ハイパーマーケットチェーンの高キン零售(サンアート・リテール・グループ:6808/HK)が8.8%高と急伸した。同社は7日引け後、6月中間期の5%増益を発表。商品ラインナップの見直しを通じて利幅が拡大したと報告した。

一方、本土市場は7日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.93%高の2794.55ポイントで取引を終えた。ハイテク株が高い。自動車株、消費関連株、医薬品株、金融株、インフラ関連株、航空・防衛関連株なども買われた。

【亜州IR】




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