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23日の香港市場概況:本土株指数0.3%安で続落、不動産セクターに売り


イースター連休明け23日の香港市場は、小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比0.02ポイント(0.0001%)安の29963.24ポイントと3日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も37.61ポイント(0.32%)安の11731.02ポイントと続落した。売買代金は1071億7800万香港ドルとなっている(18日は912億3700万香港ドル)。

本土株安を嫌気。中国の景気刺激策に対する期待感が後退するなか、22日の上海総合指数は急反落し、23日も安く終えた。3月の中国経済指標が上振れしたことを受け、一部のアナリストは「政府はそれほど強力な追加刺激策を導入しない」と分析している。主要企業の決算報告が進むなか、業績に対する期待感で上昇する場面がみられたものの、買いの勢いは続かなかった。

ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が3.0%安、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が2.9%安、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(1093/HK)が2.2%安、本土大手行の交通銀行(3328/HK)が1.8%安と下げが目立った。


業種別では、不動産が安い。上記した碧桂園のほか、万科企業(2202/HK)が4.2%、保利置業集団(119/HK)が3.8%、雅居楽集団HD(3383/HK)と広州富力地産(2777/HK)がそろって3.7%、中国金茂HD(817/HK)が3.0%ずつ下落した。19日開催された共産党の政治局会議では、「住宅は暮らすための物件で、投機の対象でない」との立場が改めて強調されている。

非鉄やセメント、鉄鋼など素材セクターもさえない。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が6.0%安、中国アルミ(2600/HK)が3.3%安、華潤水泥HD(1313/HK)が4.3%安、安徽海螺水泥(914/HK)が2.7%安、鞍鋼(347/HK)が3.3%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.4%安と売られた。洛陽モリブデン集団に関しては、1~3月期の大幅減益見通しを明らかにしたことが嫌気されている。

半面、他の個別株動向では、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が4.2%高と急伸。上場来高値を更新した。ブタ肉価格の上昇基調が材料視されている。同社は29日に四半期業績を公表する予定だ。生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)は1.6%高と続伸。同社は18日引け後、1~3月期の大幅増益見通しを報告した。これを好感する買いが続いている。通信基地局運営の中国鉄塔(チャイナ・タワー:788/HK)も3.6%値上がり。1~3月期決算の大幅増益を引き続き材料視した。連日で上場来高値を切り上げている。

そのほか、中国スマートフォン大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が4.3%高。小米集団など議決権の異なる「種類株」を発行する香港上場企業について、「本土投資家による売買が7月から可能になる」と伝えられた。

一方、本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.51%安の3198.59ポイントで取引を終えた。インフラ関連株が安い。素材株、空運株、ハイテク株、自動車株、発電株なども売られた。半面、上海の不動産・物流株は急伸。前日に下げた金融株に買い戻しが入った。上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は0.3%高で引けている。
【亜州IR】




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