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12日の香港市場概況:ハンセン0.1%高で続伸、医薬セクターに買い


12日の香港市場は小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比27.49ポイント(0.10%)高の28171.33ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が27.72ポイント(0.25%)高の11044.65ポイントとそろって続伸した。売買代金は959億8900万香港ドルにやや拡大している(11日は881億4300万香港ドル)。

本土株高が追い風。中国の景気テコ入れや海外マネーの流入などの期待感で、上海総合指数が上げ幅拡大した点が好感された。指数算出の米MSCIは、グローバル株価指数に占めるA株について、組み入れ比率引き上げに関するヒヤリングを今週15日に終了する予定。A株の組み入れ比率を現行の5%から20%に引き上げる方針とされる。深セン創業板・中小企業板銘柄も採用検討する考えという。ただ、上値は限定的。米中通商協議が気がかり材料として意識された。米中貿易問題を巡っては、14~15日に北京で開かれる閣僚級協議を前に、次官級の協議が11日から3日間の予定で始まっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品株の上げが目立つ。石薬集団(1093/HK)が5.5%高、中国生物製薬(1177/HK)が5.1%高で引けた。希少疾患・難治性疾患治療薬にかかる増値税(付加価値税)の引き下げが決定されるなど、医療改革の進展がセクター全体の支援材料となっている。指数銘柄以外の同業も急伸し、金斯瑞生物科技(1548/HK)が4.7%高、康哲薬業HD(867/HK)が4.3%高、中国神威薬業集団(2877/HK)が4.0%高、四環医薬HD集団(460/HK)が3.6%高、広州白雲山医薬集団(874/HK)が3.0%高で取引を終えた。

中国の自動車セクターも高い。広州汽車集団(2238/HK)が4.7%、吉利汽車HD(175/HK)が4.4%、長城汽車(2333/HK)が3.4%、比亜迪(BYD:1211/HK)が3.3%、東風汽車集団(489/HK)が2.0%ずつ上昇する。民間自動車メーカーの吉利汽車HDに関しては、1月グループ販売の月次最多更新などが材料視された。

小売や食品・飲料、酒造など消費関連セクターも物色される。百盛商業集団(パークソン・リテール:3368/HK)が8.6%、北京京客隆商業集団(814/HK)が4.4%、中国雨潤食品集団(1068/HK)が17.2%、万洲国際(WHグループ:288/HK)が4.2%、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が2.1%、青島ビール(168/HK)が3.5%ずつ値を上げた。豚肉生産の雨潤と万洲については、「今年の豚肉価格は上昇トレンドを回復する」との見方が流れたことなどを手がかりにしている。

本土市場は4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.68%高の2671.89ポイントで取引を終えた。医薬品株が高い。ハイテク株、証券株、インフラ関連株、消費関連株、自動車株、不動産株、資源・素材株なども物色されている。新興企業株で構成される深セン創業板指数は1.2%上昇した。

【亜州IR】




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