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15日の香港市場概況:ハンセン2.0%高で急反発、通信関連セクター上げ目立つ


15日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比531.96ポイント(2.02%)高の26830.29ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が210.18ポイント(2.04%)高の10502.62ポイントとそろって急反発した。ハンセンは約1カ月ぶりの高値水準を回復している。売買代金は889億5800万香港ドルにやや拡大した(14日は736億9000万香港ドル)。

中国の政策に対する期待感が改めて強まる流れ。昨年12月貿易統計の悪化を背景に、中国当局が景気テコ入れの動きを加速する——との思惑が浮上している。財政部の劉昆部長は14日、「1月分の地方債発行を急ぐよう各地方政府に指示した」と述べた。これ以前にも、預金準備率の引き下げ、零細企業向け減税、「臨時5Gライセンス」の発給見通しなどが伝えられている。14日は中国景気の減速を不安視した売りが広がったものの、この日は一転して買いの勢いが増し、下落分以上を取り戻した格好だ。

ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面高(50のうち49が上昇)。小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が5.2%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.7%高、通信キャリア大手の中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)と生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)がそろって4.3%高と値上がり率上位に並んだ。

業種別では、キャリアや設備・工事、基地局などの通信関連が高い。上記した中国聯通のほか、中国電信(チャイナ・テレコム:728/HK)が3.8%、中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が1.9%、京信通信系統HD(2342/HK)が10.1%、中国通信服務(552/HK)が3.1%、中国鉄塔(788/HK)が5.4%ずつ値を上げている。国営メディアは14日、「中国政府は今年、人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)など『新型インフラ』の建設などに重点投資する」と報道。5Gネットワーク投資の活発化が意識された。

ゼネコンやセメント、建機などのインフラ建設関連セクターも物色される。中国建築国際集団(3311/HK)が3.9%高、中国鉄建(1186/HK)が2.2%高、中国中鉄(390/HK)が1.9%高、中国建材(3323/HK)が4.8%高、華潤水泥HD(1313/HK)が3.7%高、中国龍工HD(3339/HK)が8.9%高で引けた。

食品飲料や酒造、家電など消費関連セクターもしっかり。中国雨潤食品集団(1068/HK)が4.3%高、中国旺旺HD(151/HK)が3.6%高、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が2.5%高、青島ビール(168/HK)が3.4%高、海信家電集団(921/HK)が2.7%高、TCL電子HD(1070/HK)が2.5%高と買われた。

本土市場も反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.36%高の2570.34ポイントで取引を終えた。消費関連株が高い。ハイテク株、金融株、インフラ関連株、医薬株、資源・素材株、空運株など全業種が値上がりしている。

【亜州IR】



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