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30日の香港市場概況:ハンセン0.9%安で4日ぶり反落、好業績銘柄は物色される


30日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比252.39ポイント(0.89%)安の28164.05ポイントと4日ぶりに反落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が115.45ポイント(1.04%)安の10967.61ポイントと続落した。売買代金は785億9900万香港ドルとなっている(29日の売買代金は801億3000万香港ドル)。

朝高の後に売られる流れ。米国の景気期待や株高などを好感し指数は小高くスタートしたものの、上値は重く、程なくマイナスに転じた。米中貿易交渉の長期化観測や、31日に公表される中国景気指標が気がかり材料として意識されている。8月の製造業PMI(国家統計局などが集計・発表)は、市場コンセンサス予想では前月からやや低下する見込み。米中で追加関税が応酬されるなか、PMI動向などを見極めたいとするスタンスも強まった。

ハンセン指数の構成銘柄では、香港系不動産の恒隆地産(101/HK)が2.5%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)と生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(2628/HK)がそろって2.1%安と下げが目立っている。時価総額上位の銀行株もさえない。

香港上場企業の決算発表が終盤に入るなか、業績動向に着目した売買も活発化。充電電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が1.8%安と続落した。同社は中間期の7割減益とあわせ、1~9月期の業績悪化を予告している。このほか減益決算を公表した銘柄では、再保険で国内最大手の中国再保険集団(1508/HK)が7.7%安、いすゞ系トラックメーカーの慶鈴汽車(チンリン・モータース:1122/HK)が4.5%安などと値を下げた。

半面、好業績を明らかにした銘柄群の一角は物色される。中間期の利益7.8倍を手がかりに、オンラインゲームや教育事業の網龍網絡HD(ネットドラゴン・ウェブソフト:777/HK)が15.6%高と急騰した。鉄鋼大手の馬鞍山鋼鉄(323/HK)は5.1%高。中間決算は大幅増益となり、中間配当を予定している(前年同期は無配)。このほか増益決算を報告した企業では、自動車大手の東風汽車集団(489/HK)が5.4%高、上海市政府系投資会社の上海実業HD(上海インダストリアル:363/HK)が4.0%高などと上昇した。また、肥料販売で中国最大手の中化化肥HD(サイノフェルト:297/HK)は後場から上げ幅を広げ3.4%高で終了。中間決算を昼に報告し、純利益が24倍に膨らんだことが好感された。

一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.14%安の2737.74ポイントで取引を終えた。ハイテク株と医薬株が安い。資源・素材株、インフラ関連株、銀行株、不動産株、消費関連株、空運株もなども売られた。

【亜州IR】




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