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5日の香港市場概況:ハンセン0.2%安で3日続落、本土系不動産セクターは逆行高


5日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比59.58ポイント(0.21%)安の28182.09ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が104.58ポイント(0.98%)安の10608.06ポイントとそろって3日続落した。ハンセンは約8カ月ぶりの安値水準に達している。売買代金は934億2900万香港ドルと低水準が続いた(4日の売買代金は891億3900万香港ドル)。

米国と中国の追加関税応酬を警戒。米中は互いの輸入品に対する追加関税を6日(米時間)に同時発動するとみられるなか、模様眺めのスタンスが漂っている。また、本土大手行の配当落ちによる下げも逆風。ハンセン指数とH株指数に重複採用されている中国工商銀行(1398/HK)と中国銀行(3988/HK)はそれぞれ4.0%安(1株当たり0.2408人民元の配当)、4.7%安(1株当たり0.176人民元の配当)と急落し、ハンセン指数の下落寄与度は2銘柄で99ポイントに達した。ただ、権利落ち分を調整した場合は、工商銀株が1.1%高、中国銀株が0.9%高。これを踏まえると実質的な小幅上昇となる。ハンセン指数はこのところ急ピッチに下落し、約7カ月ぶりの安値を付けていたこともあり、自律反発狙いの買いでプラス圏に浮上する場面もみられた。

業種別では、非鉄やセメント、鉄鋼など素材セクターが安い。江西銅業(358/HK)が2.6%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が0.9%、中国建材(3323/HK)が2.0%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が0.7%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.3%、鞍鋼(347/HK)が2.1%ずつ値を下げた。この日の上海商品取引所では、銅や鉄筋など主要商品が軒並み下落している。

石油関連セクターもさえない。業界大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.5%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.6%、油田掘削の中海油田服務(2883/HK)が1.4%ずつ値を下げた。

半面、本土系不動産セクターはしっかり。首創置業(2868/HK)が4.4%高、万科企業(2202/HK)と広州富力地産(2777/HK)がそろって2.2%高、碧桂園HD(2007/HK)が2.0%高、中国金茂HD(817/HK)が1.3%高と上昇した。首創置業や碧桂園などが公表した1~6月期の営業動向では、不動産成約額がそれぞれ前の期よりも拡大している。

一方、本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.91%安の2733.88ポイントで取引を終えた。景気動向に敏感な資源・素材株が下げを主導する。成長性の高い医薬株やハイテク株も売られた。半面、銀行株と保険株はしっかり。消費関連株の一角も物色された。

【亜州IR】



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