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20日の香港市場概況:ハンセン0.1%高で続伸、好決算の舜宇光学科技が8.6%上昇


20日の香港市場はまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比36.17ポイント(0.11%)高の31549.93ポイントと小幅に続伸する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は63.04ポイント(0.50%)安の12597.42ポイントと3日続落した。売買代金は1234億8100万香港ドルに拡大している(19日の売買代金は1062億2300万香港ドル)。

企業業績の成長が相場を支える展開。主要企業の業績報告が中国・香港で進むなか、これまでに増益・黒字転換など好決算が相次ぎ明らかにされた。ただ、上値は限定的だ。米利上げペースの加速を警戒。20~21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、2会合ぶりの利上げが確実視されている。物価上昇圧力の高まりで、年内の利上げ回数は従来予想より増える——との不安もくすぶる状況だ。

ハンセン指数の構成銘柄では、スマホ向け部品メーカー2社の上げが目立つ。光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(サニー・オプティカル・テクノロジー:2382/HK)が8.6%高、小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)が4.5%高で引けている。舜宇光学科技に関しては、前日公表された通期利益2.3倍と配当の増額が好感された。後場に入り一段高となっている。そのほか、あす21日に決算発表の吉利汽車HD(175/HK)が2.2%高、23日に発表予定の中国石油化工(386/HK)が1.2%高と値を上げた。

医薬セクターも買われる。石薬集団(1093/HK)が11.4%高、中国生物製薬(1177/HK)が7.0%高、康哲薬業HD(867/HK)が7.8%高、四環医薬HD集団(460/HK)が6.6%高、薬明生物技術(2269/HK)が6.3%高とそろって続伸。薬明生物技術や石薬集団がそろって17年通期の増益決算を明らかにするなか、業界全体の成長が期待された。

ガス供給各社も物色される。中国燃気HD(中国ガス:384/HK)が9.1%高、港華燃気(タウンガス・チャイナ:1083/HK)が8.7%高、新奥燃気HD(新奥ガス:2688/HK)が7.9%高と上昇。港華燃気が4割増益と配当の増額を予告したことで、業界全体に買い安心感が広がった。

一方、金利動向に敏感な香港系不動産株セクターはさえない。デベロッパーの新世界発展(17/HK)が1.5%安、信和置業(サイノランド:83/HK)が0.9%安、リートの領展房地産投資信託基金(823/HK)が1.5%安で引けた。米利上げペースの加速が警戒されるなか、香港域内でも金利上昇圧力が強まるとの懸念が広がっている。

本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.35%高の3290.64ポイントで取引を終えた。成長性の高いITハイテクや医薬関連が急伸。ガスや発電の公益株、銀行株、石炭株、石油株、軍需関連株なども買われた。

【亜州IR】




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