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10日の香港市場概況:ハンセン0.6%高と反発、香港系不動産セクターに買い


10日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比164.24ポイント(0.58%)高の28490.83ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が33.38ポイント(0.29%)高の11418.76ポイントとそろって反発した。引値ベースでハンセン指数は約9年10カ月ぶりの高値水準。売買代金は915億2500万香港ドルにやや縮小している(9日は977億5000万香港ドル)。

中国・香港の景気改善期待が相場を支える展開。9日に発表された国際通貨基金(IMF)による最新の世界経済見通し(WEO)では、中国の2017年・国内総生産(GDP)成長率予想が6.8%に上方修正された。7月時点の予想値6.7%から0.1ポイント引き上げている。香港の成長率予想に関しても、17年で2.4→3.5%(↑1.1ポイント)、18年で2.3→2.5%(↑0.2ポイント)に引き上げた。本土株がプラス圏に浮上して引けるなか、香港でもハンセン指数は上げ幅を広げて取引を終えている(H株指数はプラスに転換)。

ハンセン指数の構成銘柄では、香港系不動産株の上げが目立つ。新世界発展(17/HK)が5.1%高、恒基兆業地産(ヘンダーソンランド:12/HK)が3.4%高、新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ:16/HK)が1.6%高で引けた。

トラック関連セクターもしっかり。トラック製造の中国重汽(サイノトラック:3808/HK)が3.6%高、ディーゼルエンジン生産のイ柴動力(ウェイチャイ・パワー:2338/HK)が2.5%高と値を上げた。「中国で大型トラックの販売が記録的な伸びを持続している」と報じられたことが手がかり。今年9月の国内販売は、前年同月比89%増の10万台に達した。中国重汽株は上場来の高値を切り上げている。

医薬関連セクターも高い。山東新華製薬(719/HK)が8.4%、中国医療集団(8225/HK)が7.1%、中国中薬(570/HK)が3.9%、四環医薬HD集団(460/HK)が2.8%、中国生物製薬(1177/HK)が3.0%ずつ上昇した。新薬・医療機器の臨床応用推進のために、承認審査を迅速化させる方針が打ち出されたことを材料視している。

本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.26%高の3382.99ポイントで取引を終えた。医薬関連株が高い。更新した。不動産株や海運株、インフラ関連株、銀行株の一角などもしっかり。消費関連株の物色も続いた。

【亜州IR】




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