サンマルクHD Research Memo(2):経営理念は「私たちはお客様にとって最高のひとときを創造します。」
1. 会社概要
サンマルクホールディングス<3395>は大手外食チェーンである。創業以来の経営理念に「We Create the Prime Time for you」(私たちはお客様にとって最高のひとときを創造します。)を掲げ、セントラルキッチンを持たずに店内で調理を行うことにこだわり、人々のより豊かな心と生活の形成に「食」を通じて貢献することを目指している。
2026年3月期中間期末時点の総資産は68,491百万円、純資産は30,262百万円、自己資本比率は44.2%、発行済株式数は22,941,111株(自己株式1,512,334株を含む)である。なお本社は岡山県岡山市で、2026年5月(予定)に本社機能の一部を京都市に移転する。
グループは同社(持株会社)、連結子会社の(株)サンマルクカフェ、(株)鎌倉パスタ、(株)サンマルクグリル、(株)La Madrague、(株)京都勝牛、(株)牛かつもと村、及び非連結子会社2社(SAINTMARC SOUTH EAST ASIA PTE,LTD.、極品国際餐飲股フン有限公司)で構成されている。なお(株)La Madragueは進行期より連結の範囲に含めている。また2025年7月に農産物の生産・販売を行う(株)サンマルクファームを設立した。
なおM&Aで子会社化した牛カツ業態の経営効率化に向けて、「牛かつもと村」に関しては牛かつもと村が2025年4月1日付で(株)B級グルメ研究所ホールディングスとBQ International(株)を吸収合併した。極品國際餐飲股フン有限公司(台湾)は海外展開を行う。「京都勝牛」に関しては、当初は新設する(株)京都勝牛にジーホールディングスグループ3社の主力業態を集約する予定だったが、方針を変更して2025年10月1日付で(株)ゴリップがジーホールディングス(株)と(株)OHANAを吸収合併して商号を京都勝牛に変更した。
2. 沿革
1989年3月にレストラン経営を目的として岡山県岡山市に(株)大元サンマルクを設立し、1990年7月に商号を(株)サンマルクに変更した。その後1995年12月にサンマルクが日本証券業協会に株式を店頭登録、2002年4月に東京証券取引所(以下、東証)市場第二部へ株式上場、2003年3月に東証一部へ株式上場した。そして2005年11月に(株)サンマルクホールディングスへ商号変更、2006年1月にサンマルクを完全子会社化して同社が東証一部へ株式上場(サンマルクは2005年12月に上場廃止)した。2006年3月には完全持株会社体制に移行(サンマルクは商号をサンマルクカフェに変更)し、2022年4月に東証の市場区分見直しに伴ってプライム市場へ移行した。
事業展開では1989年4月に洋食レストラン「ベーカリーレストラン・サンマルク」1号店を、1999年3月にセルフサービス喫茶店「サンマルクカフェ」1号店を、1999年11月に高級回転すし「すし処函館市場」1号店を、2002年10月に洋食レストラン「ベーカリーレストラン・バケット」1号店を、2004年10月にスパゲティ専門店「生麺専門鎌倉パスタ」1号店を、2006年9月に炒飯専門店「広東炒飯店」1号店を、2007年12月にドリア専門店「神戸元町ドリア」1号店を、2008年8月にフルサービス喫茶店「倉式珈琲店」1号店をそれぞれ開店した。M&Aとしては、2022年12月に関西で喫茶店「マドラグ」を展開するLa Madragueを子会社化、2024年11月に「牛カツ京都勝牛」等を展開するジーホールディングスグループ3社を子会社・孫会社化、同年12月に「牛かつもと村」を展開するB級グルメ研究所グループ4社を子会社・孫会社化した。
■事業概要
レストラン事業及び喫茶事業を展開
1. 事業概要
同社はレストラン事業(ベーカリーレストラン業態、パスタ業態、牛カツ業態、その他業態)と喫茶事業(カフェ業態)を営み、主に直営店を通じて全国展開している。主力ブランドは、レストラン事業では洋食レストランの「ベーカリーレストラン・サンマルク」と「ベーカリーレストラン・バケット」、スパゲティ専門店の「生麺専門鎌倉パスタ」及び派生業態である「おだしもん」と「てっぱんのスパゲッティ」、牛カツ業態の「牛カツ京都勝牛」と「牛かつもと村」、ドリア専門店の「神戸元町ドリア」、高級回転すしの「すし処函館市場」など、喫茶事業ではセルフサービス喫茶店の「サンマルクカフェ」、フルサービス喫茶店の「倉式珈琲店」などである。
セグメント別売上高・営業利益の推移を見ると、両事業とも2021年3月期~2022年3月期にコロナ禍の影響で業績が大幅に落ち込んだが、コロナ禍収束後は注力業態の積極出店、不採算店の整理、牛カツ業態のM&A、店舗オペレーション改善によるコスト削減などに取り組み、両事業とも拡大基調となっている。2025年3月期の売上高はレストラン事業が44,116百万円(売上高構成比62.2%)で喫茶事業が26,779百万円(同37.8%)、2026年3月期中間期の売上高はレストラン事業が29,418百万円(同67.5%)で喫茶事業が14,166百万円(同32.5%)となった。
2026年3月期中間期末時点のグループ合計店舗数は877店舗(直営817店舗、FC60店舗)となった。ブランド別店舗数はレストラン事業の「生麺専門鎌倉パスタ」が207店舗、「牛カツ京都勝牛」が121店舗、「ベーカリーレストラン・バケット」が73店舗、「サンマルクグリル」(「神戸元町ドリア」等)が55店舗、「ベーカリーレストラン・サンマルク」が36店舗、「牛かつもと村」が31店舗、喫茶事業の「サンマルクカフェ」が283店舗、「倉式珈琲店」が49店舗などとなっている。なお同社はコロナ禍など事業環境の変化に対応して、新規出店の抑制と「サンマルクカフェ」を中心とする不採算店の整理を行ってきたが、不採算店の整理がおおむね完了したため2026年3月期以降は新規出店が退店を上回る見通しだ。特に「サンマルクカフェ」については不採算店の整理が完了し、オペレーションの効率化のほか、「プレミアムチョコクロ」など商品の高付加価値化による価格戦略も奏功して店舗運営効率が大幅に改善したため、今後はFCも活用して新規出店再開・店舗数純増戦略に転換する。
国内全店売上高・既存店売上高(既存店は開店月を含めて20ヶ月を経過した店舗が対象)は、2025年3月期はM&A業態を除いた全店売上高が103.2%(前期比、以下同)、既存店売上高が106.8%と好調に推移した。そして2026年3月期中間期もM&Aを除いた全店売上高が105.2%(前年同期比、以下同)、既存店売上高が106.7%、M&A業態(京都勝牛、牛かつもと村、La Madragueが運営する業態の国内店舗)の全店売上高が118.5%、既存店売上高が107.1%と好調に推移している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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