大豊建 Research Memo(6):株主還元を強化、配当性向を70%以上に引き上げ
大豊建設<1822>は株主還元策として、配当及び株主優待を実施している。2024年3月期までは、配当について配当性向50%以上を目安とし、年1回の期末配当を基本としていた。株主優待については、保有株数及び保有期間に応じて段階的に優待内容が拡充される仕組みとなっており、長期保有を促す構造が特徴的である。具体的には、毎年3月末日及び9月末日を基準日とし、100株以上を保有する株主を対象に、1年未満の保有で500円分、1年以上で1,000円分、3年以上の継続保有で1,500円分のQUOカードを提供している。保有株数が500株以上の場合、優待額は最大2,500円分へと増額され、1,000株以上では1年未満でも1,500円分、3年以上では5,000円分と、より充実した内容となる。
同社は2025年5月9日、株主還元の強化に向けて配当方針を大きく転換した。2025年3月期以降は、従来の株主優待を継続しつつ、配当性向を70%以上に引き上げるとともに、業績及び財務状況に応じて柔軟かつ機動的な還元策の実施を検討する姿勢を示している。この方針転換は、株主への持続的かつ積極的な還元を重視する経営方針を明確化したものと言える。2025年3月期は年間配当を1株当たり29.4円とし、前期比24.0円の増配を実現した(同社は2025年4月1日に普通株式1株につき5株の株式分割を実施しており、株式分割考慮後の数値を記載)。これにより配当性向は70.2%に達し、新たな方針が反映された内容となっている。なお、2026年3月期は年間配当32.0円、配当性向70.5%を計画しており、高水準の株主還元を継続する見通しである。
この一連の動きから、同社は利益成長に応じた積極的な株主還元を志向していることが読み取れる。今後も収益力の向上が続けば、さらなる増配や柔軟な還元策の展開が期待されることから、特にインカムゲインを重視する投資家にとっては長期的な投資先としての魅力が一段と高まったと評価されよう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)
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