デイトナ Research Memo(5):小型二輪車の新車販売台数は半期当たり4万台ペースを維持
二輪車業界では、二輪車が公共交通機関に代わる移動手段として注目を集め、運転免許取得者の増加とともに、軽二輪車、小型二輪車クラスを中心に車両販売も近年好調に推移してきた。ただし、(一社)全国軽自動車協会連合会が発表した2024年の小型二輪車新車販売台数は前期比3.4%減の88,001台と前年に引き続き10万台を割り込んだ(2023年は91,089台)。半期ごとの推移では、2020年に始まったコロナ禍で安心な移動手段としての需要から急伸した。2022年以降はレジャー需要への変遷に伴い上下動を続けるも、2025年上期にブームの再来と見られる兆候があり、前半期比1,000台超の41,511台となった。マクロ的な目線では、総じてここ数年は半期ベースで4万台の水準をキープしている状況といえる。警察庁「運転免許統計」によると、2024年の大型二輪の運転免許証交付件数(併記のみ)は73,492件と、前年に続き減少した。普通二輪の運転免許証交付件数(併記のみ)は2021年に同17.6%増の191,606件となったが、2022年は185,088件、2023年は163,151件と減少に転じ、2024年は157,238件とさらに減少した。各種参考指標は通年で見ると減少しているが、小型二輪車新車販売台数で言えばコロナ禍前の2019年(66,456台)と比較すると依然高水準にあり、足元の小型二輪車新車販売台数も堅調なことを踏まえると、業界環境に対する過度な懸念は不要と弊社では見ている。
環境の変化はあるものの、コロナ禍において運転免許取得者や車両販売台数は増加し、ライダーの裾野は確実に広がった。長年エンジンをかけていなかった二輪車に再び乗ろうとするリターンライダーが増加したほか、「3密」を回避できるアウトドアレジャーとしても需要が高まった。コロナ禍によって特需が発生した側面はあるものの、生涯楽しめるレジャーやライフギアとして定着する可能性はあるだろう。実際に、山道や林道、未舗装道路などオフロードを走るアウトドアアクティビティの人気が高まっているようだ。ライダーの年齢層も拡大しているようで、ダートフリークが展開するインターネットサイトの主要顧客層はこれまでの50代だけでなく、20代の割合も増えている。ユーザーの一部は部品の調達先やメンテナンス先として、用品店やインターネット通販を通じた購買、動画サイトを参考にした自らの手によるメンテナンスなど、販売店を経由しない新たな購買行動を選択している。これに対し同社では、YouTubeでの情報発信によってファンへ訴求している。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)
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