テスホールディングス株式会社×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(6)
テスホールディングス株式会社と投資家DAIBOUCHOU氏の対談で、同社の太陽光発電事業に関する取り組みとビジネス戦略が詳述されました。テスホールディングスは、短期的にはフロー型契約を通じた売上の増加を図る一方、長期的にはオンサイトPPAによる持続的収入を目指しています。さらに、FIT制度からFIP制度への転換と蓄電池併設により、九州エリアを中心に収益性の向上を図っています。同社は、再生可能エネルギーの割合を高めるべく、蓄電池の需要の増加を予見し、全国展開の可能性も視野に入れています。これに伴い、蓄電所EPC事業も拡大の計画が進められています。
1つ目のパターンは、工事の受託となりますので、工事の進捗に応じて売上が計上されます。2つ目のオンサイトPPAでは、15~20年間の長期にわたる契約期間に、私たちがお客様に電気を供給することになりますので、安定したストック収入が見込めます。
同じ太陽光発電でも導入の形態が異なると、このように売上計上のされ方も異なってきます。
●DAIBOUCHOU
最近では、どちらのパターンが多いのでしょうか。
■テスホールディングス 山本様
オンサイトPPAの方が少し多い印象ですが、お客様によっては全体のコストを抑えたいというお考えから、1つ目のご自身で投資されるパターンを選ばれる方も一定数いらっしゃいます。
●DAIBOUCHOU
なるほど。となると、目先の売上で言えば、フロー型の方が一時的には売上に寄与しやすく、ストック型は将来的な積み上げで大きくなるということですね。フロー型からストック型に移行していくと、見た目の売上がやや鈍化して見える場合もあるということでしょうか。
■テスホールディングス 山本様
おっしゃるとおりです。お客様のご判断によってどちらの形態になるかは変わりますが、当社の収益に与える影響という観点では、フロー型の方が瞬発力があり、目先の売上や利益に与えるインパクトは大きくなります。一方で、ストック型は年度あたりの収益は小さいですが、契約期間が長期間になりますので、将来にわたって安定的に収益を得ることができます。
●DAIBOUCHOU
利益率については、両者で差はありますか。
■テスホールディングス 山本様
はい、利益率については、ほとんど同じとお考えいただいて構いません。
●DAIBOUCHOU
なるほど。よく分かりました。ありがとうございます。次に、FIT制度を活用した太陽光発電所をFIP制度へ転換し、蓄電池を併設する取り組みに注目されています。御社の中期経営計画でも自社FIP転再エネ容量を2030年6月期に113MWに増やす計画になっています。「FIT太陽光のFIP転+蓄電池併設」のメリットと、御社業績への影響を教えてください。
■テスホールディングス 山本様
はい、ありがとうございます。
少し繰り返しにはなってしまいますが、前提として、日本では太陽光の導入が非常に進んできました。その結果、昼間の時間帯に太陽光で発電された電気が余ってしまい、電気の供給と需給のバランスを保つため、発電が制御される出力制御が全国的に広がってきています。出力制御が行われると、当然ながら発電所の収益が悪化してしまいます。このため、当社としては、出力制御の発生頻度が特に高い九州エリアにおいて、自社保有のFIT太陽光発電所をFIP制度へ転換し、さらに蓄電池を併設する取り組みを進めています。FIP制度への転換により、出力制御の影響を軽減できるだけでなく、国からプレミアムが交付されるというメリットもあります。つまり、出力制御が発生する時間帯の電力を蓄電池に貯め、夕方などの需要の高い時間帯に放電することで売電収入が得られ、プレミアムもあることから収益が向上するという仕組みです。
●DAIBOUCHOU
なるほど。FIT制度は段階的に縮小されており、FIP制度が導入されたことで、太陽光発電を取り巻く外部環境や収益構造が大きく変わった印象を受けます。この変化について、御社はどのようにお考えでしょうか?
■テスホールディングス 山本様
当社の再生可能エネルギー発電事業は、これまでFIT制度を活用した太陽光発電所の開発に注力してきましたし、それにより成長も遂げてきました。ただ、FIT制度の縮小に伴って、直近では2025年5月に完成した鹿児島県の8MWのFIT太陽光発電所が最後の開発案件となっています。
今後は、出力制御の頻度が高い九州エリアを中心に、FIP制度への転換と蓄電池併設による収益向上に取り組んでまいります。現時点では九州エリアに限定しての展開を想定していますが、今後、さらに出力制御が全国に広がるようであれば、他地域の発電所についても同様の施策を検討していく方針です。また、お客様が保有するFIT太陽光発電所についても、FIP転+蓄電池併設の提案を積極的に進めています。先ほどのスライドにもありましたが、右端に記載された57億円の案件はFIP転+蓄電池併設のプロジェクトです。現在、こうした案件に対して多数のお引き合いをいただいています。
さらに、PPAや自家消費型の太陽光発電など、工場や物流倉庫の屋根上に設置して発電した電気を自身で使用する案件の引き合いも引き続き多く、これらにも取り組んでいるところです。
●DAIBOUCHOU
ということは、自社のFIP転案件による収益貢献があるだけでなく、九州エリアを中心とした出力制御の課題に悩む他社からの受注も見込めるという理解でよろしいでしょうか?
■テスホールディングス 山本様
おっしゃる通りです。自社のFIP転換+蓄電池併設により、エネルギーサプライ事業の再生可能エネルギー発電事業における収益の向上が見込めますし、九州エリアにおいて当社のお客様などからFIP転+蓄電池併設のご相談をいただき、私たちがEPCとして受注すると、フロー型のエンジニアリング事業による売上が見込めるという形になります。
●DAIBOUCHOU
なるほど。では、この動きはポジティブな方向にあると理解してよいのでしょうか。
■テスホールディングス 山本様
そうですね。再生可能エネルギーの導入が進んでいる欧州などの事例を見ても分かるように、再生可能エネルギーが増えると同時に調整力、つまり電力の変動に対応する力が必要になります。その調整役を果たすのが、まさに蓄電池です。再生可能エネルギーの比率を増やす方針を掲げる国々では、蓄電池の必要性も高まっており、今後もこの分野は伸び続けるのではないかと考えています。
●DAIBOUCHOU
なるほど。では、現在は九州エリアが中心ですが、今後は全国にも拡大する可能性があるということでしょうか。
■テスホールディングス 山本様
はい。その通りです。現在、特に出力制御が多く発生しているのは九州エリアですが、東北地方などでも同様の傾向が見られるようになっており、全国的に出力制御の動きが広がっていくと見ています。
●DAIBOUCHOU
ありがとうございます。次に、系統用蓄電所についてお伺いします。御社の中期経営計画では、系統用蓄電所のEPCを700MWまで拡大するという目標が掲げられています。ただ、競合他社の参入も多く、価格競争に陥る可能性がある中で、御社ならではの強みや差別化ポイントを教えていただけますか。
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