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オプティム Research Memo(8):生成AIを含む最先端AI技術開発への戦略的投資と推進体制を整備


オプティムは中長期の売上成長戦略として、X-TechおよびAIサービスの拡大を目指す。特に「OPTiM Biz」や「OPTiM Cloud IoT OS」を基盤にしたサービス展開を進め、AI技術開発への戦略的投資を強化。生成AI技術や市場への素早いAIサービス展開を推進し、医療、農業、建設などの業界に特化したサービスを強化する。特に農業ではドローンを活用した施肥や防除サービスを全国展開し、他の作物にも拡大予定。さらに、医療分野では「OPTiM AI ホスピタル」による文書作成支援を開始し、業務効率化を図る。今後は医療機関との連携も強化し、DXサービスの開発を推進。

*10:38JST オプティム Research Memo(8):生成AIを含む最先端AI技術開発への戦略的投資と推進体制を整備 ■成長戦略・トピックス

1. 中長期の売上成長イメージ:X-Tech・AIサービスを大きく成長させる
オプティム<3694>は過去数年間、研究開発に注力し「OPTiM Biz」や「OPTiM Cloud IoT OS」をベースとする新サービスを立ち上げることで、様々な業界で成果を挙げている。中長期ではモバイルマネジメントサービス(「OPTiM Biz」)を着実に伸ばしつつ、DX・AX市場の急拡大を受け、X-Tech・AIサービスを大きく成長させ、業績の飛躍的な発展を目指している。X-Tech・AIサービスでは「OPTiM Cloud IoT OS」や関連技術を活用した業界特化のキラーサービスを複数展開しており、アグリテック、デジタルコンストラクション、デジタルヘルス、オフィスDX、マーケティングDX、映像管理DXなどが主要な事業領域である。

2. 主要X-Tech・AIサービスでの進捗・最新事例
(1) 生成AIをX-Techサービスで積極活用
同社ではAIを事業・技術開発戦略の中心に据え、技術・サービス・社内変革の戦略的推進で成長を加速させる方針である。そのために、3つの取り組みを加速している。
1) AI技術開発強化
・最先端AI技術開発への戦略的投資と推進体制
2) AIサービス開発強化
・顧客価値を創造する多様なAIサービスポートフォリオと市場展開
3) 社内AI活用による生産性向上
・全社的なAI活用による抜本的な生産性改革とイノベーション加速
「AI技術開発強化」では、最先端AI技術開発への戦略的投資と推進体制を整備した。組織体制では、全プロダクト開発チームを横断する生成AI(特にLLM)専門R&Dチームが技術開発をリードする。また、クラウド・オンプレミス両対応の柔軟なLLM基盤を構築し、開発効率とスケーラビリティを両立する。

「AIサービス開発強化」では、これまでも顧客価値を創造する多様なAIサービスポートフォリオと市場展開を行ってきたが、1年内に様々なAIサービスをリリースし、素早い市場展開を実現する方針である。AIエージェントを中心的価値とした新サービス事例としては、「オフィス業務汎用型AIエージェント」「医療文書生成AIエージェント」「報告書生成AIエージェント」などがある。AI統合によるUX刷新の事例としては、「MDM・PC管理サービス:OPTiM BizへのAI統合」「国内初となる生成AIが実現するカスタマーサクセスサービス」「AI電子帳票管理システム」「クラウドAI文書管理サービス」などがある。

(2) アグリテック:水稲栽培からほかの作物に拡大するドローンサービス
農業分野では、ドローンを使った「ピンポイント農薬散布・施肥テクノロジー」をはじめ、様々な要素技術を開発してきた。「アグリ・コントラクター・サービス」は、これまで開発したハード(ドローンなど)やソフト(AI・IoTによる解析システム等)を活用したサービスであり、ドローン適期防除サービス「ピンポイントタイム散布」サービスなど複数のメニューがそろい充実している。2025年3月期は、主に水稲向け「ピンポイントタイム散布」サービス(防除・播種・除草・施肥)を全国規模で安定的に稼働させ、1,000名規模のドローンパイロットのネットワークにより200チームが日々現場へ出動した。全国のJA団体との連携強化も進んでおり、本サービスへの期待も高まっている。農林水産業分野のAIソリューション市場シェアでは、1位を獲得している。

今後は水稲栽培で確立したプラットフォームをほかの作物にも順次拡大し、あらゆる作物に対するNo.1農業ドローンサービスを目指す方針である。対象となるのが、穀物類(麦・大豆など)、根菜類(サツマイモなど)、果菜類(かぼちゃなど)、柑橘類(みかんなど)などであり、一部で運用が始まっている。特に、ヘリコプターによる散布が実現できなかった山間部や狭小地等における作業を、ドローンで実現することで新しい大きな市場を創造できる可能性がある。

(3) デジタルコンストラクション
世界に先駆けて開発された高精度な3次元測量アプリ「OPTiM Geo Scan」は、測量ニーズにとどまらない建設現場ニーズに対応し進化している。現在では、ミニアプリ機能を拡張することで、建設現場に必要な業務である、設計・杭打ち・位置だし・資材計算などにも対応する。最近リリースされた機能としては、山間部や都市部でも測量が可能である新型レシーバー対応、3次元設計、一人平板測量を行えるGeo Pencilなどである。

(4) デジタルヘルス
デジタルヘルス分野での注目は、医師・看護師の文書作成業務を生成AIが支援するオンプレミスLLM搭載サービス「OPTiM AI ホスピタル」の提供開始である。臨床現場に導入し、退院時看護サマリー作成にかかる時間が54.2%削減されるなど、業務効率化の確認が進み、医療機関へのマーケティングを本格的に開始する予定である。

2025年1月に同社と浜田病院など3病院を擁する医療グループであるセントラルメディエンスは資本業務提携を行い、医療業界におけるDX・AIサービス開発を共同で推進することに合意した。医療機器・薬品卸(SPD)DXサービス、病院経営DXサービス、医事・レセプト管理DXサービス、病院清掃DXサービスなど医療機関の経営全般を視野に入れた新しいソリューションが将来的に開発されることが期待できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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