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キッズスター:利益の成長スピードが加速局面、「ごっこランド」が国内外で好調


キッズスターが運営する知育アプリ「ごっこランド」は、利益成長が加速している。2024年12月期の決算では、売上高908百万円(前年18.7%増)、営業利益169百万円(同7.1%増)を記録した。特に第4四半期では前年同期比34.1%増の売上と96.3%増の営業利益を達成。今期は売上高1,105百万円、営業利益219百万円と大幅な増収増益予想を掲げている。この成長は「ごっこランド」のストック収入やパビリオン数の増加に起因しており、国内外での出店プランが進行中。ベトナム版「Gokko World」も好調で、東南アジアへの展開が続く見込み。アプリの累計ダウンロード数は750万を超え、企業出店やユーザー数の増加が業績を後押し。今後はデジタルとリアル事業の融合を図り、教育費の増加が続く日本国内やアジア市場でのさらなる成長を目指す。

*09:28JST キッズスター:利益の成長スピードが加速局面、「ごっこランド」が国内外で好調 「ごっこランド」の運営を手掛けるキッズスター<248a>は、利益の成長スピードが加速局面に入っている。同社が2月14日に発表した2024年12月期の決算は、売上高で前期比18.7%増の908百万円、営業利益で新規上場コストなどもあって同7.1%増の169百万円と想定通りの着地となったが、第4四半期(10-12月)は「ごっこランド」のストック収入及び事業開発・サービスデザイン収入を計上したことで、前年同期比34.1%の増収、同96.3%の営業増益となり、その勢いのままに今期予想は売上高で前期比21.8%増の1,105百万円、営業利益で同30.1%増の219百万円と大幅増収増益予想が開示されている。企業の出店が比較的長く、かつ継続性が高いため、業績予想は読みやすい傾向にあるだろう。また、「ごっこランド」のパビリオン数は前期と同様の純増数が計画されており、今期出店予定15社の合意を獲得済みとのこと。リアル事業「ごっこランドEXPO」も前期5ヶ所のところ今期約30ヶ所の開催が計画されており、出店枠の約6割の合意を獲得済みだ。

前期の「ごっこランド」のパビリオン(出店)数は、期初の計画通り88店を達成した結果、パビリオン純増数は過去最高値を記録。累計ダウンロード数は2024年12月末にて750万を突破し、プレイ回数の2024年10月~12月は月間2,000万回を超える水準で推移している。月間平均プレイ回数2,500万回を目処に、顧客単価が引き上がる可能性があるだけに、当数値には注目しておきたい。また、リアル事業「ごっこランドEXPO」の実施は、2024年は5ヶ所・7社の出店で開催し、参加者数は1万人を突破するなど実を結びつつあり、顧客当たり単価の上昇が期待できる。ベトナム版の「Gokko World」は好調に推移しており、2024年12月末に累計ダウンロード数は120万を突破し、同年12月には初のパビリオン出店企業が誕生するなど収益寄与の兆しが出てきている。

なお、同社は2024年9月の新規上場企業であり、スマートフォンやタブレット端末といったスマートデバイス向けアプリ「ごっこランド」の運営を手掛けている。2013年にサービスが開始された主力サービスである「ごっこランド」は、未就学児~小学生を中心とした知育アプリであり、手のひらでいつでも、どこでも、だれでも実社会の職業やサービスを体験できるプラットフォームとなっている。「ごっこランド」は、プラットフォーム型のため、1つのアプリケーション内に様々な企業に関連する仕事・ブランド・製品・サービスが出店し、そのコンテンツ数が150を超え、継続的に楽しむことが可能な設計となっている。「ごっこランド」のリアル展開の第1弾として、2024年7月から大規模なモールや商業施設におけるファミリー向けイベント「ごっこランド EXPO」を開催し、アプリで慣れ親しんだ世界観を、全国各地で体験できる場所の創出も開始している。

「ごっこランド」ユーザーは無料で利用、パビリオン出店企業からは出店料を収受(月額定額制の最短2年間の初回契約、約半数が利用料の前払いを選択)するモデルとなっている。

競合他社との比較では、大手玩具メーカーおよび大手通信キャリアとの比較において、出店数88が数倍規模、アプリランキングでも同社がトップクラス(App Store子ども向けアプリのランキングで2位、Google Playオールファミリーのランキングで3位、2024年6月現在)に位置付けている。キッザニアも競合となろうが、アプリやショッピングモールでの展開も図る同社とは、タッチポイントの数が大きく異なる状況。

「ごっこランド」の累計ダウンロード数は2024年12月時点で750万ダウンロードを突破。3年合計のダウンロード数は2015年~2017年が127万、2018年~2020年が168万、2021年~2023年が245万となっており、認知度向上でダウンロードスピードが加速している。月間プレイ回数も2,000万回と増加傾向。

76%の親子が一緒に利用しており、子どもだけでなく親世代への訴求も有効。知名度の向上、ユーザーの増加、企業の出店増加のポジティブサイクルができあがりつつある。出店企業は日本航空、日本生命保険など大手企業も多く名を連ねている。企業の出店目的も、かつてのファミリー層をターゲットとするB to C企業のマーケティング・ブランディングのための出店から、B to B企業の広報活動の一環、工場見学・出前授業・展示会等のDX化の一環、インナーブランディング(社内向け・従業員向け)、SDGs活動の周知など多様化してきており、同一企業グループからの目的に合わせた複数出店も増えている。

今後は「ごっこランド」のデジタルとリアルの融合を推進する。また、国内は子供人口こそ減少しているものの、一人当たり教育費は増加傾向にあり、「ごっこランド」を起点に「特性」に合わせた学びのマッチングの収益化も検討中。また、海外展開も注目点となる。2023年8月に、第1弾としてベトナム版「ごっこランド」である「Gokko World」の配信を開始している。「Gokko World」は配信開始から1年1か月で累計100万ダウンロードを突破しており、継続した子ども世代の人口増加と経済成長により、アプリユーザーと出店企業の増加が大いに期待されるアジアを中心に、「Gokko World」の展開を図る。

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