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システムサポート Research Memo(2):クラウドインテグレーション事業をけん引役に成長を続ける独立系IT企業


システムサポートホールディングスは、1980年に日本の金沢市で設立された独立系IT企業であり、強力なクラウドインテグレーション事業を駆動力として成長を続けています。同社は1990年代の経済危機を乗り越え、1994年に小清水良次氏による経営改革とリーダーシップのもとで業績を回復させました。その後は、技術開発力を武器にデータセンター、Oracle製品システム、プロダクト事業などを展開し、M&Aを通じて事業基盤を拡大しました。また、北米市場進出を果たし、将来の成長を見据えて持株会社体制への移行を進めています。システムサポートは、2024年に米国子会社を通じて北米市場での事業を拡大し、持続的な成長基盤を構築しています。

*11:02JST システムサポート Research Memo(2):クラウドインテグレーション事業をけん引役に成長を続ける独立系IT企業 ■システムサポートホールディングス<4396>の会社概要

1. 会社沿革
同社は1980年に、データエントリーサービスやシステム開発サービスの提供を目的に、石川県金沢市に設立された。好景気の波に乗って順調に成長を続けたが、1990年代のバブル崩壊をきっかけに業績が悪化し、一時は会社存続も危ぶまれる状況となった。しかし、1994年に創業者から経営を引き継いだ現 代表取締役社長の小清水良次(こしみず りょうじ)氏の強いリーダーシップの下で経営合理化を推進し、4年後には黒字転換を果たすまでに業績が回復した。その後は独立系で業界トップクラスとも言われる技術開発力を強みに、クラウド市場の拡大も追い風にしながら業績を伸ばし続けている。

2000年以降の事業展開を見ると、2000年にデータセンターサービスを行う子会社、(株)イーネットソリューションズを設立、2004年には日本オラクル<4716>とOracle EBSテクニカルパートナー契約を締結し、Oracle製品のシステム構築・導入案件を積極的に手掛けた。また、システム開発やデータセンターサービスに続く新たな収益事業として自社開発ソフトウェア製品を販売するプロダクト事業を立ち上げ、その第1弾として建築業向け工事情報管理システム「建て役者」の販売を2005年に開始した。

2009年に医療業界向けに特化したソフトウェアの開発・販売を行う子会社として(株)STSメディックを設立したほか、2010年にはERP大手SAPジャパン(株)のサービス・パートナーであった(株)T4C、2012年には流通業界向けシステムソリューションを展開する(株)アクロスソリューションズを相次いで子会社化するなど、M&Aも実行しながら事業基盤を固めていった。また、2013年には米国市場における情報収集及びITサービス提供を目的とした子会社を米国に、2016年には在北米の日系企業向けアウトソーシングサービス(会計業務など)を手掛ける子会社をカナダに設立するなど海外進出を果たした。直近では、2024年7月に米子会社が北米での事業拡大を目的に、日系ITソリューションプロバイダーのMultiNet Internationalからすべての事業(システムインテグレーション、DXコンサルティング、クラウド関連サービス)を譲受したほか、ソフトウェア開発及びITソリューションプロバイダーであるコミュニケーション・プランニングの全株式を同社が取得し子会社化した※。2025年1月には、機動的かつ柔軟な意思決定を可能にするグループ運営体制を構築すべく、持株会社体制に移行している。

※ MultiNet Internationalからの事業取得額は250百万円(他アドバイザリー費用26百万円、のれん62百万円、12年定額償却)、コミュニケーション・プランニングの株式取得額は600百万円(同29百万円、同287百万円、10年定額償却)。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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