インテリックス Research Memo(4):2025年5月期中間期は期初計画を上回る大幅増益を達成(1)
インテリックスの2025年5月期中間決算は、売上高22,634百万円と前年同期比で0.2%減少しましたが、営業利益は624.6%増の1,736百万円、経常利益は1403.0%増の1,567百万円、純利益は1358.5%増の1,062百万円を記録しました。リノベーション事業では長期滞留物件の整理が進み、利益率が改善しました。一方、ソリューション事業は一棟収益物件の売却やホテル事業の好調が利益を押し上げました。リノヴェックスマンションの販売件数は減少しましたが、仕入活動の効率化が進んでいます。今後、都心部での高価格帯物件の積極的な仕入れにより、販売拡大を目指します。
1. 2025年5月期中間期の業績概要
2025年5月期中間期の連結業績は売上高で前年同期比0.2%減の22,634百万円、営業利益で同624.6%増の1,736百万円、経常利益で同1403.0%増の1,567百万円、親会社株主に帰属する中間純利益で同1358.5%増の1,062百万円となり、会社計画に対して売上高、各利益ともに上回って着地した。
売上高は、前期にリノヴェックスマンションの長期滞留物件を販売促進したことによる手持ち在庫の減少が影響してリノベーション事業分野が同12.1%減の17,478百万円となったものの、一棟収益物件の販売やホテル事業の好調でソリューション事業分野が同85.2%増の5,156百万円と大幅増となり、前年同期並みの水準を確保した。
売上総利益率は19.8%と前年同期比で7.4ポイント上昇した(売上総利益で同59.7%増の4,489百万円)。長期滞留物件の整理が一巡したことでリノベーション事業分野の利益率が13.5%と同3.6ポイント改善したほか、好採算の一棟収益物件の売却によってソリューション事業分野の利益率が41.5%と同11.3ポイント上昇したことによる。販管費率は販売費の増加により12.2%と同0.9ポイント上昇したが、売上総利益率の改善により営業利益率は前年同期の1.1%から7.7%に上昇した。
会社計画比で見ると、リノベーション事業分野においてリノヴェックスマンションの販売件数及び利益率が想定を上回ったほかリノベーション内装事業による収益の上乗せがあった。またソリューション事業分野においても収益物件の売却やホテル事業等の収益が想定を上回り、業績の上振れ要因となった。
リノヴェックスマンションは事業期間短縮により利益率が上昇
2. 事業セグメント別動向
(1) リノベーション事業分野
リノベーション事業分野の売上高は前年同期比12.1%減の17,478百万円、売上総利益は同19.3%増の2,352百万円、営業利益は同386.9%増の664百万円となった。売上高の内訳を見ると、物件販売がリノヴェックスマンションの販売件数減少(同17.3%減の539件)や平均販売単価の低下(同1.2%減の2,823万円)により、同18.2%減の15,235百万円となった一方で、賃貸収入が同9.0%増の57百万円、その他収入が同81.2%増の2,185百万円となった。その他収入では、再生住宅パートナーによる買取再販共同事業の案件が増加し増収分の大半を占めたほか、リノベーション内装事業も法人からの受注が堅調で同13.0%増の1,117百万円と順調に増加した。売上総利益の内訳については、物件販売が同11.9%増の2,036百万円、賃貸収入が同16.5%増の40百万円、その他収入が同138.1%増の274百万円とそれぞれ増益となった。
リノヴェックスマンション販売の売上総利益率は前期に長期滞留物件の売却を優先し、手持ち在庫を鮮度の高い物件に入れ替えたことで改善した。長期滞留物件の販売がほぼ一巡したことにより、販売期間が前年同期の139日から117日に短縮したほか、施工期間についても仕入から施工、販売までの全プロセスを可視化し、効率化に取り組んだことで72日から46日に大幅短縮した。具体例として、売主からの承諾を得て仕入契約前に物件の採寸を実施し、資材の先行発注を行うことで施工期間の短縮につながった。事業期間は合計で前年同期の211日から163日に短縮した。事業期間は売上総利益率と相関が高く、同社では150日まで短縮することを目指している。
四半期ベースの仕入・在庫件数と売上総利益率の動きを見ると、在庫件数については2023年5月期第3四半期末の782件がピークで、その後は仕入活動を抑制したことや長期滞留物件の販売を促進したことにより減少し、2024年5月期第2四半期末には452件まで絞り込んだ。在庫調整がほぼ完了したことを受け同第3四半期から仕入活動を積極化したことで2025年5月期第2四半期末の在庫件数は517件となった。売上総利益率は在庫調整完了後に上昇に転じ、直近は13.6%まで上昇している。ただ、積極仕入策に転じたとは言え、その後も四半期で200件台ペースにとどまったことが販売件数減少の一因になったと見られる。このため、今後販売件数を拡大するためには仕入件数を増やすことが重要となる。一方で、市場動向はエリアによって好不調があることから、むやみに仕入件数を増やすのではなく、データを活用しながら需要の見込める都心部などのエリアにおいて、従来はあまり手掛けてこなかった高価格帯の物件も積極的に仕入れる方針を打ち出している。
リノヴェックスマンションの販売件数を地域別で見ると、首都圏が前年同期比22.7%減の231件、地方エリアが同12.7%減の308件といずれも減少した。同期間(2024年6月~11月)における首都圏の中古マンション成約件数は同0.03%増、地方エリアについては同7.7%増※となっており、市場全体が堅調に推移するなかで同社は前年同期に販売促進を実施した反動もありややシェアを落とす格好となった。仕入件数は同53.7%増の535件と増加に転じたものの、2期前の680件と比較するとまだ低く、もう一段の仕入強化が必要になると思われる。
※ 同社が支店を置く都道府県の中古マンション成約件数
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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