Sシャワー Research Memo(1):コンテンツとテクノロジーの融合で次世代エンタテインメント創造を目指す
スペースシャワーSKIYAKIホールディングスは、2024年4月にスペースシャワーネットワークとSKIYAKIの経営統合を行い、次世代エンターテインメントを創造する企業を目指している。事業再編ではコンテンツとソリューションに分け、音楽関連の多様な事業を展開。2025年3月期中間期は費用増加により減益となったものの、売上は順調でEBITDAは増益。2025年3月期通期は、大幅な増収増益を見込んでいる。さらに、2024年11月には中期経営計画「Ignite 2027」を発表し、収益性の向上と成長基盤の強化を図る計画を明らかにした。次代のエンターテインメント創造を推進し、株主に対する還元も強化する方針を掲げている。
スペースシャワーSKIYAKIホールディングス<4838>は、2024年4月1日付でスペースシャワーネットワークとSKIYAKIが経営統合し、持株会社体制へ移行・商号変更した。両社のコンテンツとテクノロジーを融合させた新しいエンタテインメントカンパニーとして、アーティスト・クリエイターとともに次世代エンタテインメントを創造することを目指している。
1. 事業ポートフォリオ最適化を目的としてコンテンツとソリューションに再編
同社は経営統合後のセグメント区分について、事業ポートフォリオ最適化やシナジー創出を目的として再編し、コンテンツセグメント(スペースシャワーネットワークのイベント事業、ライブハウス事業、アーティストマネジメント事業、レーベル・エージェント事業、有料放送事業、オンデマンド事業、インフィニアのエンタテインメントカフェ事業)、及びソリューションセグメント(SKIYAKIのプラットフォーム事業、ファンクラブ事業、EC・MD事業、セップのアライアンス事業、映像制作事業、SPACE SHOWER FUGAのディストリビューション事業)としている。あらゆる音楽エンタテインメント関連事業を展開していることが同社の特徴・強みである。なお2025年4月1日付(予定)で一部子会社間の事業承継・吸収合併などの再編を行う。
2. 2025年3月期中間期は費用増加で減益だが、売上面順調でEBITDA増益
2025年3月期第2四半期累計(中間期)の連結業績は、売上高が前年同期比18.6%増の10,581百万円、営業利益が同15.0%減の581百万円、経常利益が同14.2%減の582百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同23.8%減の323百万円だった。利益面は経営統合(SKIYAKIを新規連結)に伴って顧客関連資産の減価償却費、のれんの償却費負担、人件費、諸経費などが増加したため営業減益だった。ただし売上面は経営統合により大幅増収と順調だった。そして減価償却費などを除くベースのEBITDA(営業利益+減価償却費+のれんの償却額)は同12.2%増の915百万円だった。セグメント別には、コンテンツは売上高が同9.1%増の5,757百万円、営業利益が同18.1%減の539百万円、EBITDAが同12.1%減の672百万円、ソリューションは売上高が同32.4%増の4,824百万円、営業利益が74百万円(前年同期は4百万円)、EBITDAが275百万円(同30百万円)だった。
3. 2025年3月期通期は大幅増収増益予想
2025年3月期通期の連結業績予想は前回予想(2024年8月9日付の公表値)を据え置いて、売上高が前期比21.3%増の19,578百万円、営業利益が同24.4%増の769百万円、経常利益が同25.5%増の777百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同45.1%増の406百万円としている。大幅増収増益予想としている。経営統合による増収効果で統合関連一時費用を含めたコスト増加を吸収する見込みだ。なお11月8日付で投資有価証券売却益102百万円の計上を発表、11月13日付で構造改革実施を発表している。この構造改革が2025年3月期連結業績に与える影響については精査中としている。中間期の進捗率は売上高が54.0%、営業利益が75.6%、経常利益が74.9%、親会社株主に帰属する当期純利益が79.6%と順調である。SKIYAKIとの経営統合効果により好業績が期待できると弊社では考えている。
4. 中期経営計画「Ignite 2027」で成長基盤強化と収益性向上を推進
同社は2024年11月13日付で、新たな中期経営計画「Ignite 2027」(2026年3月期~2028年3月期)を発表した。コンテンツとテクノロジーの融合を通じて成長基盤のさらなる強化と収益性の向上を図り、次代のエンタテインメントの創造に取り組む。経営目標値には、最終年度2028年3月期の売上高24,000百万円、営業利益1,600百万円(営業利益率7%)、EBITDA2,200百万円、ROE10%超、営業キャッシュ・フロー(2026年3月期~2028年3月期の3年間の累計)4,400百万円を掲げている。株主還元については、本中期経営計画期間中は最低配当を年間13.00円とする累進配当を行い、連結配当性向35%~45%を目標とする。また連結総還元性向45%~60%を目標に、年間200百万円を上限として自己株式取得を機動的に実施する方針とした。
■Key Points
・スペースシャワーネットワークとSKIYAKIが経営統合
・あらゆる音楽エンタテインメント関連事業を展開していることが特徴・強み
・2025年3月期中間期は費用増加で減益だが売上面順調でEBITDA増益
・2025年3月期通期は大幅増収増益予想
・中期経営計画「Ignite 2027」で成長基盤強化と収益性向上を推進
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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