ニーズウェル Research Memo(7):事業基盤確立と重点分野拡大で市場競争力と持続可能な成長を目指す(1)
ニーズウェルは、中期経営計画で事業基盤の確立と特定分野への注力を通じた持続可能な成長を目指しています。ITアウトソーシング事業では、企業がコア業務に集中できるように支援し、運用コストの削減と業務効率の向上を図っています。マイグレーション開発では、旧システムからの技術更新を進め、ITインフラの最適化に貢献。AIビジネスでは、データ分析・自動化を提供し、ビジネスプロセスを革新しています。ソリューションビジネスでは、AIとRPAを活用し顧客のニーズに応えます。これらの施策は、企業価値の向上と持続可能な成長を支えるものです。
4. 重点施策
同社は、事業基盤の確立と特定分野への注力を通じて、持続的な成長を目指している。事業基盤の確立から始め、その強固な基盤の上で特定のビジネス領域の拡大に力を入れる戦略を採用している。これにより、同社は市場の変動に強い柔軟性を持ちながら、経済的にも社会的にも価値を創出している。
「ITアウトソーシングビジネスの拡大」では、顧客企業がコア業務に集中できるようにすることで、運用コストの削減と効率化を支援する。これにより、リソースの最適化と業務効率の向上を実現する。「マイグレーション開発ビジネスの拡大」では、既存システムから最新の技術への移行をサポートすることで、顧客企業のITインフラの更新と最適化を図る。これにより、企業のDXを加速させることが可能になる。「AIビジネスの拡大」においては、人工知能技術を活用して、データ分析や自動化された意思決定を提供する。これにより、ビジネスプロセスの革新と、新たなビジネスチャンスの創出が可能になる。「ソリューションビジネスの拡大」では、実証実験を経ながら顧客のニーズに合わせて開発するAIソリューションや、RPAやAIとの連携機能等を提供することで、顧客の特定のニーズに応える。これにより、顧客満足度の向上と長期的な顧客関係の構築が期待される。「物流ビジネスの拡大」では、サプライチェーンの最適化を図ることで、配送速度とコスト効率の改善を目指す。これにより、消費者の要求に迅速に対応することができるようになる。
これらの重点施策により、同社の成長を支え、市場での競争力を強化する。それぞれの施策が相互に関連しながら、全体として企業価値の向上と持続可能な成長を目指している。
(1) ITアウトソーシングビジネスの拡大
DXの進展に伴い、多くの企業は自社内でのIT統制や業務改善に対する要求が高まっている。しかし、これに伴う技術的な複雑性の増加や人員不足といった問題も顕在化しており、多くの企業がIT全般の統制に対し困難な局面を迎えている。この背景から、ITアウトソーシングの需要が拡大しており、企業は外部の専門業者による支援を求めるケースが増えている。
同社は、運用設計から運用監視、オペレーション代行、マネージドサービスに至るまで、一連のITアウトソーシングサービスを提供している。これにより、クライアント企業は自社のリソースをコアビジネスに集中させることができ、IT関連の複雑な課題は外部の専門家に委ねることが可能になる。特に、運用設計や運用監視においては、長年にわたる実績とノウハウを生かし、安定したDX化及び運用体制の構築をサポートする。また、オペレーション代行サービスでは、復旧作業やバックアップ作業、脆弱性対応などを行い、システムの安定運用を実施する。さらに、マネージドサービスでは、システムの移行から設計、構築、保守運用まですべてをカバーすることで、高品質なサービス提供と運用コストの削減を実現している。このような一連のサービスは、クライアント企業がDX化を進める上での大きなサポートとなり、技術的な障壁を低減させると同時に、事業の効率化を促進する。さらに、同社はソフトウェアテスト事業を推進している。同テストは、顧客企業が開発するシステムを第三者の立場から検証するサービスであり、品質向上、コスト削減、生産性向上に寄与している。このサービスは、顧客のテスト業務を支援することで、開発技術者の負担を軽減し、プロジェクト全体の効率性を高めることを目的としている。
(2) マイグレーション開発ビジネスの拡大
マイグレーション開発ビジネスは、テクノロジーが急速に進化する現代において、非常に重要な役割を果たしている。企業が直面している国産メーカーの汎用機撤退、レガシーシステムから新プラットフォームへの移行の必要性、及び現行システムの維持管理を担う有職者や技術者の不足といった問題は、マイグレーションサービスへの需要を一層高めている。
同社は、これらの課題に対応するため、一気通貫でのマイグレーションサービスを提供している。これにより、古いシステムから最新のテクノロジープラットフォームへの移行をスムーズに行うことができるようになる。特に長崎に設けられたニアショア開発拠点では、マイグレーション開発に特化したエンジニアを集約し、広範な技術ノウハウと対応範囲の拡大を実現している。また、品質テストサービスの強化にも注力している。高品質で信頼性の高いテストを実施することで、製品の品質保証を図りつつ、人的コストの削減にも貢献している。これは、開発エンジニアの生産性向上にも直結し、全体的な開発プロセスの効率化を促進している。
(3) AIビジネスの拡大
同社はAIを活用した3つの分野(「AIソリューション」「AIチャットボットソリューション」「生成AIソリューション」)でビジネスを展開し、DX推進を支援する幅広いソリューションを提供している。
「AIソリューション」では、業務効率化や教育支援を目的としたツールを揃えている。「Work AI」は多様な業種のDX実現をアシストし、「DX Suite」はAI-OCR技術を活用して書類を迅速にデータ化することで業務効率を向上させる。「Speak Analyzer」はビジネスコミュニケーションを可視化し、教育支援を可能にしている。Prophetterシリーズは、「Es Prophetter」が過去の見積実績データを機械学習し概算見積価格を算出すること、「Vi Prophetter」が画像認識AIを用いて対象物の正常・異常を検知すること、「Qc Prophetter」がデータ解析を通じて製造工程の品質向上を目指すこと、そして「Ad Prophetter」が異常な予兆を検知し故障や障害を未然に防ぐことに焦点を当てている。
「AIチャットボットソリューション」では、社内向けFAQ対応やドキュメント検索に特化した「Chat Document」や、社員の問い合わせ対応を自動化する「社内FAQ」、さらに株主向けに質問のキーワード入力で回答を掲示する「株主QA」など、業務の自動化と効率化を支援するツールを提供している。
さらに、「生成AIソリューション」では、「FSGen」により決算報告書の自動作成を実現し、「Qualibot」を通じて入札案件の資格や提案可否を自動診断する。「PRGen」は文書作成の負担を軽減する機能を備え、企業の情報管理や意思決定のスピード向上を支援している。これらのソフトは、長崎大学との産学共同プロジェクトの開発から生まれている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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