SIGG Research Memo(1):2025年3月期中間期は計画超の大幅増収増益、通期も大幅増収増益予想
SIGグループは、2025年3月期の中間期において前年比で24.6%の売上増、306百万円の営業利益を達成し、計画を上回る結果となりました。これは、地方自治体や電力会社へのDX支援を含む大手企業へのシステム導入が好調に進展したためです。特に、ユー・アイ・ソリューションズの新規連結が業績を押し上げた要因となっています。下期についても需要が高水準で推移し、さらなる増収増益が見込まれています。成長戦略の第2フェーズでは営業利益を重視し、グループシナジーの強化を目指します。配当政策としては、株主資本配当率(DOE)6%を目標とし、株主還元の強化を掲げています。長期ビジョンとして、企業の外部CIOの役割を果たすことを目指し、新技術や新事業の取り込みを推進していきます。
SIGグループ<4386>は「社会を変革するITイノベータ」を目指す独立系システムインテグレーターである。長期ビジョンの「ありたい姿」として、企業のビジネス変革(DX:Digital Transformation)を支援し、企業の外部CIO(Chief information Officer=情報システム責任者)として、成長に貢献するITトータルソリューションカンパニーを掲げている。
1. システム開発事業とインフラ・セキュリティサービス事業を展開
同社はシステム開発事業(システム企画提案・開発・構築・運用までの総合的なサービスを提供)と、インフラ・セキュリティサービス事業(ITインフラソリューションとセキュリティサービスを一元的に提供)を展開し、M&Aも積極活用して業容を拡大している。同社の顧客は大手企業が中心で、システム開発事業では地方自治体や電力会社などへの基幹システム系の導入実績が多数あり、顧客のシステムニーズに応える技術と実績をベースに、DX対応を含めて、幅広い業種・業態にソリューション提供できることを強みとしている。
2. 2025年3月期中間期は計画超の大幅増収増益で着地
2025年3月期中間期の連結業績は、売上高が前年同期比24.6%増の4,273百万円、営業利益が同67.3%増の306百万円、経常利益が同149.7%増の365百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同206.0%増の198百万円となった。受注が好調に推移し、会社予想(2024年5月13日公表の期初計画)を上回る大幅増収増益で着地した。前年同期比で見ると、売上高はシステム開発事業、インフラ・セキュリティサービス事業とも大幅伸長した。既存子会社において受注が好調に推移(売上高205百万円増加)したことに加え、第1四半期よりユー・アイ・ソリューションズ(株)を新規連結したことも寄与(売上高638百万円)した。また、増収効果で人件費の増加などを吸収、一部経費の下期への先送りも寄与し営業利益は大幅増益となり、営業利益率は同1.9ポイント上昇して7.2%となった。
3. 2025年3月期も大幅増収増益予想、さらに上振れ余地
2025年3月期の連結業績は期初計画を据え置き、売上高が前期比15.8%増の8,000百万円、営業利益が同18.1%増の420百万円、経常利益が同23.2%増の440百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同17.0%増の280百万円と、大幅な増収増益を見込んでいる。公共系、エネルギー系、クラウド・セキュリティ領域を中心に需要が高水準に推移することに加え、ユー・アイ・ソリューションズの連結も寄与する。既存案件の単価上昇にも注力する方針だ。通期予想に対する中間期の進捗率は売上高が53.4%、営業利益が73.1%、経常利益が83.1%、親会社株主に帰属する当期純利益が70.7%である。下期の受注状況に未確定要素が多いこと、一部経費を下期へ先送りしたことなどを考慮して期初計画を据え置いた。しかしながら、事業環境が良好であること、中間期の業績が計画超となって進捗率が高水準であること、四半期別では売上高・営業利益とも第4四半期が高い傾向にあることに加え、受注単価改善やグループシナジー向上などの進展が期待されることから、上振れ余地があるものと弊社では見ている。
4. 成長戦略の第2フェーズは営業利益重視に変更、配当はDOE6%目安
同社は長期ビジョン達成に向けたロードマップとして、2024年3月期までを「独自のグループ体制」を構築する第1フェーズ、2027年3月期までを「グループシナジーを強化して企業価値の最大化」を図る第2フェーズ、2030年3月期までを「企業の外部CIOとしての機能進化」を目指す第3フェーズと位置付けている。第2フェーズと第3フェーズについては第1フェーズにおける課題を踏まえて営業利益重視の方針に変更した。長期ビジョンで目指す「ありたい姿」に変更はなく、新事業領域・新技術の取り込みを可能とするM&Aも引き続き積極推進するものの、第2フェーズでは「規模から質のグループ企業体制の構築」を目指し、グループ各社の最適化とともに組織の課題を成長軸に移す。また、企業のDX課題を多角的に支援するソリューションの提供やグループシナジーの効果によって収益性確保を推進するとともに、グループでしか提供できないソリューションの提供によって企業価値向上を目指す。株主還元については株主資本配当率(DOE)6%を目安とする。第3フェーズでは外部CIOとして多様な業態に対応できることを目指し、数値目標としては、売上高20,000百万円(既存子会社で12,000百万円、新規M&Aで8,000百万円)、営業利益1,400百万円を掲げる。
■Key Points
・独立系のシステムインテグレーターで幅広い業種・業態にソリューション提供できることが強み
・2025年3月期中間期は計画超の大幅増収増益で着地
・2025年3月期も大幅増収増益予想、さらに上振れ余地あり
・成長戦略の第2フェーズは営業利益重視に変更、配当はDOE6%目安
・営業利益重視への転換や株主還元強化を評価、成長戦略第2フェーズの進捗に注目
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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