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アンジェス Research Memo(11):転換社債型新株予約権付社債と新株予約権の行使により事業活動資金を賄う方針


*14:41JST アンジェス Research Memo(11):転換社債型新株予約権付社債と新株予約権の行使により事業活動資金を賄う方針 ■アンジェス<4563>の業績動向

3. 財務状況について
2024年12月期第1四半期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比863百万円減少の28,029百万円となった。流動資産では、「ゾキンヴィ」を購入したことにより商品を299百万円計上した一方で、事業費用等の支払いにより現金及び預金が2,044百万円減少した。固定資産では、Emendoののれんが円安進行によって同639百万円増加の22,385百万円となった。

負債合計は前期末比187百万円増加の2,976百万円となった。「ゾキンヴィ」の購入により買掛金が271百万円増加した一方で、未払消費税等が93百万円減少した。純資産合計は同1,050百万円減少の25,052百万円となった。新株予約権の行使に伴い資本金及び資本剰余金がそれぞれ113百万円増加したほか、円安に伴い為替換算調整勘定が534百万円増加した一方で、親会社株主に帰属する四半期純損失1,824百万円の計上により利益剰余金が減少した。

第1四半期末の現金及び預金残高21億円に対して、2024年12月期第2四半期から第4四半期までの営業損失は約60億円の見込みとなっており、資金繰りが厳しくなっているが、営業損失のうち約24億円はキャッシュアウトを伴わないのれん償却額であり(第1四半期ののれん償却額811百万円が第2四半期以降も続くと仮定)、キャッシュアウトだけで見ると概算で約36億円となる。それでも手元キャッシュが不足する状況となるが、同社は2024年4月に第三者割当による転換社債型新株予約権付社債(転換価額修正条項付、当初転換価額65.7円、下限転換価額36.5円)及び新株予約権(行使価額修正条項付、当初行使価額65.7円、下限行使価額36.5円)を発行しており、これらで当面の事業活動資金を調達していく方針である。新株予約権付社債は第1回目を2024年4月5日に発行し1,300百万円を調達したほか、第2回目を同年10月7日に同額分発行する予定となっており、併せて2,600百万円の資金調達を行うことで今後の事業活動資金を賄うことになる。第1回目の社債については2024年5月末時点ですべて株式への転換を終えている。

また、新株予約権は同年4月5日に300,301個割り当てられ、6月までに84,000個が行使され3.4億円(840万株)を調達した。なお、潜在株式数についてはこれら新株予約権付社債及び新株予約権がすべて転換、行使された場合、最大で約1億株となる(2024年3月末の発行済み株式数は2.01億株)。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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