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翻訳センター Research Memo(8):翻訳事業は4分野ともに需要が旺盛であり成長を見込む


*14:48JST 翻訳センター Research Memo(8):翻訳事業は4分野ともに需要が旺盛であり成長を見込む ■今後の見通し

翻訳センター<2483>の2025年3月期の連結業績は、売上高が前期比7.0%増の12,100百万円、営業利益が同16.3%増の1,050百万円、経常利益が同15.0%増の1,080百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同1.2%増の720百万円と、各利益で過去最高益を更新する予想である。

翻訳事業の売上高は前期比で781百万円増(前期比9.2%増)と大幅な増収を見込む。進行中の中期経営計画の基本方針・重点施策の下、各種業界ごとに求められる専門性の確保に加え、新たにドキュメント別の専門性の追求も推し進め、顧客シェアの拡大を図る。内訳としては、前期に受注減があった医薬分野を成長軌道に戻すことにより同354百万円増(同13.6%増)とするのが大きく貢献する。また前期好調だった特許分野は同227百万円増(同7.8%増)、製造業中心に需要が旺盛な工業・ローカライゼーション分野は同141百万円増(同5.9%増)、上場企業の英文開示要請に対応する金融・法務分野は同57百万円増(同9.8%増)と、いずれの分野も前期を上回る増収率を予想する。

派遣事業は、緩やかに回復基調にあり、前期比で45百万円増(前期比3.8%増)と堅調に推移する見込みである。通訳事業は、対面案件の増加によるプロジェクト単価増などの好影響もあり同164百万円増(同15.0%増)を見込む。なお、コンベンション事業はグループ全体の売上・利益に占める割合が相対的に低くなったため、2025年3月期より「その他」の事業に含めて報告されることになる。コンベンション事業の位置づけは、通訳事業に付随して発生する事業機会であり、自律的な拡大は狙わない方針である。

営業利益は前期比148百万円増(前期比16.3%増)と過去最高益の更新を予想する。機械翻訳の活用拡大の効果が顕われること等により売上総利益率は47.9%(同0.9ポイント増)とさらに上昇する見込みである。販管費に関しては、人件費増などの影響により前期比339百万円(前期比7.6%増)と予想する。なお、2025年3月期上期の営業利益予想は410百万円、下期は640百万円となっており、例年どおり季節性が見られる。弊社では、外部環境が良好ななか、各セグメントでの上振れ・下振れはあるものの、事業ポートフォリオが過去から機能しており、2025年3月期も売上高は予想値を達成するものと見ている。営業利益に関しては、収益性が相対的に高い翻訳事業の伸び、特に医薬分野の復調がカギとなるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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