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データセク Research Memo(1):3つの成長ドライバーを推進し2020年代後半に売上高100億円以上を目指す


*12:01JST データセク Research Memo(1):3つの成長ドライバーを推進し2020年代後半に売上高100億円以上を目指す ■要約

データセクション<3905>は、テキスト解析技術及びAI(人工知能)開発技術をベースにビッグデータから得られる情報の分析サービスを行う企業である。創業以来、SNS分析などのSaaS型サービスや、システム運用・保守等を中心とした「ソーシャルメディア分析事業」「AI・システム開発事業」を基盤に、ストック型サービスを中心とした「リテールマーケティング事業」を展開し、加えて「新規事業」として、医療系ビジネス、自社プロダクト開発にも注力してきた。2024年3月期第2四半期から、従来の「リテールマーケティング事業」「データ分析ソリューション事業」の2区分から、「DATA&AI」を軸に「データサイエンス」「マーケティングソリューション」「システムインテグレーション」の3つの事業領域で展開する「国内事業」とインストアアナリティクスサービスの主力商品である「FollowUP」の海外展開を軸とした「海外事業」の2区分に再編した。今後、同社は経営管理・業績管理体制の高度化や国内外のバランスの良い投資等による成長を目指す。

1. 2024年3月期第2四半期の業績概要
2024年3月期第2四半期の業績は、売上高で前年同期比13.8%増の978百万円、営業損失は162百万円(前年同期は104百万円の損失)、経常損失123百万円(前年同期は8百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は99百万円(前年同期は75百万円の利益)となった。海外子会社各社の業績が好調であること、スペインとパナマの非連結子会社を連結子会社化したことにより売上高が増加した。「国内事業」の業績においては売上高はほぼ横ばい、セグメント利益は大幅に減少している。一方で、「海外事業」の業績は大幅な増収増益で好調に推移している。

2. 2024年3月期業績見通し
2024年3月期の連結業績は、売上高で前期比3.9%増の2,000百万円、営業利益で60百万円(前期は56百万円の損失)、経常利益で同1.5%増の42百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で5百万円(前期は534百万円の損失)となる見込みである。2023年3月期から引き続き国内及び海外(特に南米)において、それぞれが着実な増収を図り、増益及び黒字転換を目指しており、2023年5月発表の期初予想と変わりはない。下期の業績は、第3四半期以降に偏重する傾向は変わらないものの、前年同期に比べて、おおむねなだらかな盛り上がりを見せて着地するものと見ている。

3. 中長期の成長戦略
同社は、2019年3月期から2023年3月期までの「リテールマーケティング事業」を中心としたフェーズから、2024年3月期にグローバルベースでの「拡大投資」のフェーズへ移行した。これまでのリテールマーケティング事業における国内・海外双方でのバランスが良い成長に加え、今後はM&Aや新規事業開発に対してグローバルに積極的な投資を行う計画である。成長ドライバーである「自社プロダクト強化」「ターゲット市場拡大」「進出国拡大」については順調に進捗している。2023年6月にスーパーマーケット向け商品棚解析ソリューション商品をリリースした。小売(アパレル)、商業施設、スーパーマーケット、医療業界等へとターゲットを拡大しており、さらにメーカー、ドラッグストア、百貨店、デベロッパー、不動産など多岐にわたる業界への進出を検討している。2024年3月期第2四半期には、海外連結子会社がチリ、コロンビア、ペルーの4社に、スペイン、パナマの2社を加え、合計6社となった。

■Key Points
・2023年3月期第2四半期より、「国内事業」「海外事業」の2区分に再編
・2024年3月期第2四半期の「国内事業」の業績は、売上高が横ばい、利益面はマイナス着地
・2024年3月期第2四半期の「海外事業」の業績は、大幅な増収増益
・2024年3月期の業績見通しは、期初予想と変わらず、売上高2,000百万円、営業利益60百万円

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)

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