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メディアS Research Memo(5):外注費・諸経費の抑制及び投資運用の好調により利益面は修正予想上回る(2)


*14:25JST メディアS Research Memo(5):外注費・諸経費の抑制及び投資運用の好調により利益面は修正予想上回る(2) ■業績動向

(3) 株主資本及び自己資本比率
2023年7月期末の株主資本は2,104百万円(前期末は2,054百万円)、自己資本比率は81.6%(同81.7%)である。メディアシーク<4824>の強みは、事業の利益に加え、ベンチャーインキュベーションの投資によるキャピタルゲインに基づく厚い自己資本である。同社の今後の展望として、既存事業の安定的成長と同時に、厚い自己資本を基としたブレインテック・DTxを含む新規事業やベンチャーインキュベーションにおける新規投資、さらに次世代技術の開拓にも注力し、社内外への積極的な投資を図っていく。新規事業の拡大による利益や、投資先企業の価値向上によるキャピタルゲインを基に純資産の目標値を100億円とし、株主資本を今後さらに厚くし、より安全な経営かつ株主還元を目指す。ベンチャーインキュベーションにおける新規投資先については、勝率を重視した慎重な選定を行い、上場まで尽力的なサポートを行う。

3. 経営指標
同社は、経営指標として「コーポレートDX」におけるセグメント利益率、「画像解析・AI」における「アイコニット」のダウンロード数、「ライフスタイルDX」における「マイクラス」の顧客数・利用料の3つの指標をあげている。

(1) 「コーポレートDX」におけるセグメント利益率
社内外のリソースを先行投資したため、セグメント利益は前期より減少した。一方でセグメント利益率は、2021年7月期が17.8%だったものの、2022年7月期は35.1%、2023年7月期は34.3%と大きく増加している。主因としては、地方在住のフリーランスプログラマーにリモートワークで業務委託できるシステムの構築に加え、営業の強化、社内の品質・工程管理の体制の継続的な見直しによる改善などが挙げられる。

(2) 「画像解析・AI」における「アイコニット」のダウンロード数
「アイコニット」はスマートフォンをかざすだけで素早く読み取れる無料のQRコード及びバーコードの読み取りアプリで、2012年1月に発表されてから2019年7月期には3,000万ダウンロードを超え、2023年7月期には70ヶ国で3,500万ダウンロードを達成し、発表以来10年以上経過している今も拡大しており、アイコニットからの広告収入は安定した収益基盤となっている。

(3) 「ライフスタイルDX」における「マイクラス」の顧客数・利用料
2021年7月期から2022年7月期の「マイクラス」の顧客数の減少の要因は、コロナ禍の影響で小規模クライアントが事業閉鎖をしたことによる。一方で、その影響により大手カルチャースクールの寡占化が進んでおり、クライアント1社あたりの売上高及び利益が増加する傾向にある。また、カルチャースクール業界においては、売上の減少により業務効率化が望まれており、他社システムから商品優位性に優れる「マイクラス」に乗り換える動きが見えており、最終的には大手カルチャーセンターの8~9割は「マイクラス」に移行すると見ている。2023年7月期の顧客数は35社で前期と横ばいである一方で、大学におけるセカンダリースクールとしての引き合いが増加しており、今後顧客数は数社ベースで増加する見通しである。月額利用料は、631万円(前期は542万円)で、顧客単価、導入拠点数、利用ユーザーは増加傾向にあり、今後も多くの引き合いが続くものと見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)

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