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ダイナムジャパンHD Research Memo(11):スマート遊技機導入と新規顧客獲得に向けた店舗づくりで成長目指す


*16:31JST ダイナムジャパンHD Research Memo(11):スマート遊技機導入と新規顧客獲得に向けた店舗づくりで成長目指す ■今後の成長戦略

2. 成長戦略
ダイナムジャパンホールディングス<06889>はパチンコ事業における成長戦略として、「スマート遊技機への投資による収入増」「既存店の大規模リニューアルを通じた新規顧客開拓」「社内中古機の戦略的活用によるコスト適正化」「新たな出店形態の確立」の4つを当面のテーマとして掲げ、2024年3月期以降の成長を実現する方針だ。

(1) スマート遊技機への投資による収入増
スマート遊技機、とりわけ人気機種となるスマスロをどれだけ多く導入できるかが、客数並びに営業収入回復のカギとなる。同社では豊富な資金力を生かして、こうした機種を積極的に導入する計画にしている。また、遊技機本体だけでなく付属する専用ユニットや周辺機器も半導体不足により需要に供給が追い付いていない状況が続いており、増産要請により台数を確保していく。

(2) 既存店の大規模リニューアルを通じた新規顧客開拓
新規顧客層の開拓を進めるべく、旗艦店のリニューアルを実施し収益力の回復を目指す。特にスマスロの導入によって、若中年層の休眠客が戻ってきていることから、シニア層だけでなく幅広い客層の新規開拓に取り組んでいく。具体的施策としては、遊技機の遊び方や楽しさを伝える情報提供の強化、スマート遊技機の優先確保と顧客ニーズに即した商品ラインナップの提供、リニューアルによる環境整備や新たな遊技環境の提案、ユニバーサルデザインの見直し等、新規客層獲得に向けた投資を実施していく。

(3) 社内中古機の戦略的活用によるコスト適正化
同社では従来から中古機をグループ内店舗で再活用することで、遊技機購入費用の抑制を図ってきたが、各種データも活用しながらその取り組みを一段と強化していく。

(4) 新たな出店形態の確立
新たな出店形態として、前述したように居抜き物件の取得やM&Aによる一部店舗の取得などを進めていく。低貸玉店を新規出店する場合には、現在の設備投資額や客数などを考慮すると投資回収期間が長くなるため、居抜き物件の取得やM&Aにより低コストで立ち上げる。また、スマート遊技機は島設備が不要となるため店内レイアウトの自由度が増し、店舗スタッフを最小限にできる利点を生かして、小商圏への出店やビル内でのスマート遊技機専門の小型店舗の出店の可能性も考えられる。同社ではパチンコを“日常の娯楽”として変革することをビジョンとして掲げており、スマート遊技機の導入によって、ビジョンの実現に近づく新たな形態の店舗開発が進むことも期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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