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ダイナムジャパンHD Research Memo(4):2023年3月期は営業減益もEBITDAは2ケタ増加が続く(1)


*16:24JST ダイナムジャパンHD Research Memo(4):2023年3月期は営業減益もEBITDAは2ケタ増加が続く(1) ■2023年3月期の業績状況

1. 2023年3月期の業績概要
ダイナムジャパンホールディングス<06889>の2023年3月期決算は、営業収入で前期比11.5%増の117,206百万円、営業利益で同36.5%減の6,764百万円、税引前利益で同53.7%減の3,937百万円、当期利益で同63.9%減の1,798百万円と増収減益決算となったが、本来の収益力を示すEBITDAは同35.0%増の43,729百万円と2期連続で増加となり回復基調が続いている。

営業収入は、パチンコ事業において客数の回復傾向が続いたことにより2期連続の増収となった。一方、営業利益は店舗運営人件費が2,243百万円減少したものの、遊技機の減価償却費が16,057百万円増加したほか、エネルギー価格の高騰により水道光熱費が2,169百万円増加したことが響き、2ケタ減益となった。

なお、その他収入は店舗立退きに伴う補償金817百万円を計上した一方で、補助金収入(コロナ関連の雇用調整助成金)が1,917百万円減少したことにより、合計で451百万円減少した。その他費用は店舗に係る固定資産減損損失が2,173百万円減少したことなどにより、合計で1,933百万円減少した。なお、店舗オペレーションの標準化及び効率化に取り組んだ結果、期末の連結従業員数は前期末比698名減少の12,722人となった。

(1) パチンコ事業
パチンコ事業の業績は営業収入で前期比10.4%増の114,331百万円、セグメント利益で同46.7%減の5,006百万円と増収減益となった。2022年3月期から遊技機の購入費用を一括費用計上から2年定額償却方式に変更したことにより、減価償却費が大幅に増加したことが減益の主因となった。

ただ、こうした会計基準変更の影響をなくして本来の収益力を見ると、着実な回復ぶりが窺える。具体的には、EBITDA(セグメント利益+減価償却費+減損損失+金融費用)に一時費用として処理した機械費を加えたベースで2020年3月期以降の推移を見ると、2023年3月期は前期比18.8%増の56,879百万円と2期連続で増加し、対営業収入比率でも同3.5ポイント上昇の49.7%と上昇に転じた。コロナ禍前の2020年3月期の水準からは、営業収入で80.6%、EBITDA+機械費で73.8%とまだ回復の途上ではあるものの、業界全体が厳しい状況が続き、事業縮小を余儀なくされるなかで収益力を回復してきた点は評価される。収益力が回復した要因については後述するが、主に人件費率の改善効果によるもので、店舗オペレーションの見直しに取り組んできた効果が出ているものと評価される。

パチンコ事業収入の内訳を見ると、高貸玉店舗で同9.2%増の55,993百万円、低貸玉店舗で同11.6%増の58,338百万円となり、いずれも増収となった。ヒット機種が複数生まれた効果によりパチンコ機の営業収入が増加したほか、低迷が続いていたパチスロ機も2022年11月より導入を開始したスマスロ機でヒット機種が生まれたことにより増収に転じている。

グロス売上高となる貸玉収入で見ると、前期比0.2%増の507,852百万円と微増に留まった。半期ベースで見ると上期が前年同期比3.7%減の245,981百万円だったのに対して、下期は同4.1%増の261,871百万円と増加に転じた。これはスマスロ機の導入効果によりスロット機の稼働率が上昇したことが要因である。ダイナム店舗のスロット機の稼働率が上期の22.0%に対して、通期は24.1%まで回復したことからも窺える。とは言え、貸玉収入の水準は3期前の水準と比較すると70%弱の水準に留まっている。顧客層別で見ると、シニア層の戻りが依然鈍いことが影響しているものと見られる。こうした状況に対応するため、同社では若年層の取り込みを強化する方針である。なお、2023年3月期末のグループ店舗数は429店と前期末比で4店舗減となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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