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ナガイレーベ Research Memo(4):第2四半期は前年同期比8.7%の営業減益となったものの計画を上回って着地


*15:44JST ナガイレーベ Research Memo(4):第2四半期は前年同期比8.7%の営業減益となったものの計画を上回って着地 ■業績動向

1. 2023年8月期第2四半期の連結業績概要
2023年8月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比1.5%増の7,931百万円、営業利益が同8.7%減の1,859百万円、経常利益が同9.3%減の1,890百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同9.6%減の1,295百万円となった。前年同期比では減益であったが、計画値は上回っており必ずしも悲観する結果ではなかった。

売上高は前年同期比で増収となったが、一部案件の遅れなどから計画値を1.1%下回った。一方で売上総利益率は42.9%となり期初予想(41.5%)を上回った。主に先物予約などにより平均為替レートが想定よりもやや円高となったこと、海外物流費が一時期よりも落ち着いてきたこと、2023年2月からの価格改定効果が出始めたことなどによる。販管費は、コロナ禍からの回復もあり広告宣伝費が前年同期比57百万円増加、旅費交通費が同14百万円増加したことなどから同6.1%増となったが、計画値に対しては4.1%減であった。この結果、営業利益は前年同期比8.7%減となったが、計画比では8.2%増であった。

市場環境としては、新型コロナウイルス感染症の分類が2023年5月から5類へ変更されることもあり、混乱状態からは脱却し安定期に入りつつあると言える。しかしインフレによる医療機関の経営圧迫が懸念されており、注視する必要があるだろう。また、2022年4月からの診療報酬改定によって診療報酬が+0.43%、薬価等が-1.37%となったほか、看護職員・介護職員の処遇改善により平均賃金が引き上げられた(2022年2月から+1.0%、10月から+3%)が、ナガイレーベン<7447>製品への発注には現時点では大きな影響は出ていないようだ。

(1) アイテム別、市場別売上高
コア市場の売上高は前年同期に大型更新物件を受注したことの反動もあり、第1四半期は前年同期比15.3%減と厳しい状況であったが、第2四半期に入ってからは新コンセプトブランド「EARTH SONG(アースソング)」による物件更新と新規物件の獲得が順調に推移し、第2四半期会計期間では同13.9%増となった。この結果、第2四半期累計では同1.5%増の5,674百万円となった。アイテム別では、ヘルスケアウェアが同3.1%増の4,318百万円、ドクターウェアが同0.3%増の1,118百万円、ユーティリティウェア・他が同18.3%減の236百万円となった。

注力している周辺市場では、第1四半期はリネンサプライヤーの新規資材購入の一時的な投資抑制の影響を受けたが、第2四半期に入ってからは回復傾向となり、第2四半期累計の売上高は前年同期比2.9%増の2,161百万円となった。アイテム別では、患者ウェアが同3.8%増の1,443百万円、手術ウェアが同1.0%増の718百万円となった。海外市場の売上高は同22.8%減の96百万円となった。

(2) 商品別売上高
ハイエンド商品ではエレガンスライン商品の強化に注力し、売上高は前年同期比8.7%増の590百万円となった。高付加商品では新コンセプトブランド「EARTH SONG」の市場浸透により、売上高は同0.2%増の4,535百万円となった。付加価値商品では他社物件の獲得及び量販品からの引き上げ移行を推進したことなどから、売上高は同2.6%増の2,493百万円となった。量販品は同0.9%減の311百万円となった。ハイエンド商品や高付加価値商品が伸びていることが、全体の利益率改善に寄与している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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