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カンロ Research Memo(10):ビジョンと中期経営計画の実現に向けて、様々な施策が進行中(3)


*14:10JST カンロ Research Memo(10):ビジョンと中期経営計画の実現に向けて、様々な施策が進行中(3) ■成長戦略

(b) 新サービスの提供
2022年7月には、カンロ<2216>のデジタルプラットフォーム「Kanro POCKeT」のオンラインショップで、顧客が好きな商品を1袋単位で注文できる定期便サービス「ポケサブ!」を開始した。「カンロ飴」や「ピュレグミ」などの一般流通品のほか、EC専用商品などを取り扱う。さらには、同社パーパス「心がひとつぶ、大きくなる。」と親和性のある他社の商品やサービスを積極的に扱うプラットフォームへの進化を目指しており、2023年第2四半期より雑貨類の販売を開始する予定である。

(c) 機能性や素材を活かした商品の開発
糖が脳のエネルギーになることから着想を得て、速攻性と持続力に着目し、ぶどう糖とパラチノース®という2種類の糖を配合し、eスポーツプレイヤーと共同で「BRAON グミ」を開発し、2022年9月に開催された東京ゲームショウ2022にも出展した。同社は、Z世代にも人気のあるeスポーツに関わることで、さらに認知度を高める。

(d) キャンディのもつ可能性の提案
同社は、デジタルの強みを生かし、味わいや食感だけでなく、見た目や楽しさなどのキャンディが本来持つ⾧所を最大化した「アメージングカンロ」シリーズをスタートさせた。「アメージングカンロ」を定期的に発売し、商品を手にした顧客の記憶に残るような体験型の商品を提供する。「アメージングカンロ」の第1弾商品「ホシフリラムネ」は、星空をイメージした瓶に顧客が自身で星形のラムネを入れることで、自分だけの満天の星空を手に入れるような体験を味わうことができる。

(3) 中国専用ブランドを販売展開(グローバル事業)
同社は、グローバル事業では輸出入業の基盤確立として、中国市場の深耕と新市場開拓による事業拡大を目指し、中国の世界的キャンディメーカーであるAmos社と総販売店契約を締結した。中国でAmos社を通じて日本国内でも展開している「金のミルク」「色えんぴつキャンディ」などの販売を進めながら、日本国内では、Amos社が世界展開する「4Dグミ」の総販売店として商品の定着を目指している。

既存ブランドの販売を先行しながらも、中国への本格的参入を考えている。現在の中国のキャンディ市場において機能価値が注目されていること、中国の糖尿病患者数が増加傾向にあることなどから、ノンシュガータイプのキャンディのニーズを見込んでおり、本格的な味わいを実現したヘルシーキャンディの中国専用新ブランド「0糖1刻(りんたんいーくう)」を立ち上げ、テスト販売を開始。中国アリババグループのECサイトTmallにカンロ旗艦店を開設し、販売は好調に推移している。2023年3月から本格発売を開始し、2023年秋頃には商品ラインナップを増やしていく予定である。

新市場開拓については、2023年12月期は第2フェーズである米国市場も視野に入れて、パートナー選定を進めており、既存ブランド(ピュレグミ、金のミルク、健康のど飴梅など)から商品販売の展開を考えている。米国市場は、世界最大の市場で、競合メーカーが乱立し、人種や地域性などにおいて多様性に富んだ地域ではあるが、これまで培ったマーケティング力を駆使し、ターゲットを絞れば、同社のブランドを浸透できると同社は見ている。まずは、既存ブランドの日系スーパーや越境ECによる販売からスタートする目論見である。

欧州市場においては、2019年2月に日本とEUとの間で発効された「日EU経済連携協定(EPA)」により、ほぼすべての関税が撤廃されることが決まり、日欧間の貿易が円滑になり、今後、日系企業は欧州における競争力も高まっていくため、グミ市場のシェア拡大を狙う同社にとっては追い風となる。

(4) SDGsへの取り組みを事業に「ヒトツブカンロ earth」でエコライン商品を発売(フューチャーデザイン事業)
同社はキャンディという食品カテゴリーを超えて新たな市場と製品の創造を目指しており、【サステナブル】と【Well-being】の2つをキーワードに掲げている。

同社の直営店である「ヒトツブカンロ」から、環境を考えたサステナブルなライン「ヒトツブカンロ earth」をスタートさせ、規格外で販売できないキャンディと、未利用資源の田んぼのお米を発酵させて精製されたアルコールを使用した「地球をあるくウェットティッシュ」※、サトウキビやトウモロコシ等の植物を原料とする生分解性素材を使用した「地球想いのハンドタオル」などを販売している。

※アルコールのすべてがカンロ飴とお米由来ではない。


他にも、2022年12月に果実残渣を原料として活用した新たなグミ「リ ミカングミ」を販売、清見みかん搾汁時に残る繊維質 「清見パルプ」と、清見みかんの果汁を使用したグミで、みかん本来の味わいを実現。また、2023年は持続可能な取り組みとして、デザイン会社、(株)ペーパーパレード様と協業し、廃棄包材の活用に取り組み、まずは社員用にペンケースや名刺入れなどにアップサイクルすることをスタートする。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)

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