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アイナボHD Research Memo(5):財務基盤は安定。手元のネットキャッシュは11,534百万円


■業績動向

2. 財務状況
アイナボホールディングス<7539>の2022年9月期末の財務状況を見ると、流動資産は31,645百万円(前期末比4,499百万円増)となった。主要科目では現金及び預金584百万円減、受取手形・完成工事未収入金等3,000百万円増、未成工事支出金1,511百万円増となった。固定資産は10,994百万円(同1,218百万円増)となったが、内訳は有形固定資産が6,599百万円(同1,012百万円増)、無形固定資産288百万円(同155百万円減、内のれんが45百万円減)、投資その他の資産4,106百万円(同361百万円増)となった。この結果、資産合計は42,640百万円(同5,718百万円増)となった。

流動負債は17,868百万円(前期末比4,537百万円増)となった。主な変動要因は支払手形・工事未払金等の増加2,384百万円、ファクタリング未払金の増加1,070百万円である。固定負債は1,562百万円(同171百万円増)となった。この結果、負債合計は19,430百万円(同4,708百万円増)となった。純資産合計は23,209百万円(同1,009百万円増)となった。主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加1,224百万円によるものである。

2022年9月期末現在で、現金及び預金12,195百万円に対して長短合わせた借入金は661百万円にとどまり、手元のネットキャッシュ(現金及び預金-長期・短期借入金)は11,534百万円と豊富である。財務基盤は強固と言える。

3. キャッシュ・フローの状況
2022年9月期のキャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローは395百万円の収入となった。主な収入は税金等調整前当期純利益の計上2,447百万円、仕入債務の増加1,752百万円で、主な支出は売上債権の増加1,047百万円、棚卸資産の増加1,632百万円であった。投資活動によるキャッシュ・フローは388百万円の収入となった。主な支出は有形固定資産の取得71百万円、主な収入は連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入426百万円であった。財務活動によるキャッシュ・フローは1,457百万円の支出となった。主な支出は長短借入金の返済993百万円、配当金の支払額415百万円であった。この結果、現金及び現金同等物は666百万円減少し、期末残高は12,113百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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