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アートネイチャー説明会文字起こし(2022年7月26日開催)(1)


・出演者
株式会社アートネイチャー 上席執行役員 経営企画部長 本多 敏男
株式会社フィスコ マーケットレポーター 高井 ひろえ(司会進行役)

●フィスコ 高井
皆様、こんにちは。
本日はフィスコ主催のオンラインセミナーにご参加くださり、ありがとうございます。
司会進行を務めますフィスコの高井です。
よろしくお願いします。
本日のアートネイチャー様のセミナーでは、企業ご説明の後に質疑応答の時間もございます。
チャットという形で、皆様にもご参加をいただきたく、ご感想、ご質問をぜひお願い申し上げます。
なお、ご質問は、こちらの動画画面の下の部分にありますコメント欄より受け付けております。
セミナー中は随時受け付けておりますので、ぜひ動画画面下の部分にありますコメント欄よりお送りください。
それでは、スタートさせていただきます。
ご出演者の方は画面をオンにお願いいたします。
ご紹介いたします。
株式会社アートネイチャーの上席執行役員、経営企画部長、本多敏男様です。
本多様、よろしくお願いいたします。

■アートネイチャー本多
皆さん、こんにちは。アートネイチャーの本多です。
それでは、画面を切り換えさせていただきます。
本日は、弊社アートネイチャーについて、名前は知っているけれど、どのような市場でどんなサービスを行っているのか、知らない方も多いのではないかと思いますので、事業の内容を中心にご説明させていただきたいと思います。
個人投資家の皆様の理解促進に少しでも繋がれば幸いでございます。

それではまず、会社概要についてご説明いたします。
弊社は昭和42年の設立で、今期56年目を迎えたオーダーメイドウィッグを中心とした総合毛髪企業です。当社のモットーですが、毛髪でお悩みの方々のお役に立つことで、笑顔を増やしたいとの思いを含めまして、「ふやしたいのは、笑顔です。」としております。事業内容は、オーダーメイドウィッグを主力事業として、増毛商品の製造・販売、育毛ケアサービス、アフターサービス等を行っております。オーダーメイドウィッグの店舗は、2022年3月末時点で全国に277店舗あり、そのうち、レディース専用サロンが57店舗となっております。また、既製品ウィッグのジュリア・オージェの店舗のほか、国内子会社のNAO-ART社の店舗もあります。その他主な海外子会社としては、中国、シンガポール、マレーシア、タイに販売子会社、フィリピンに生産子会社があります。

次に、全社の沿革についてご説明します。
弊社は設立以来50年にわたり、総合毛髪企業として業界をリードして参りました。そしてその成長の中には、大きく四つのイベントがあったと考えております。まずは、設立当初の男性向け市場の開拓の時期です。次に、その20年後の女性向け市場の進出の時期です。第3に、さらに20年後の女性向け製品市場への進出です。そして最後に新領域の事業への進出です。

次に、弊社が属する市場の状況についてご説明をします。
国内毛髪市場の規模は、2020年度に新型コロナウイルス感染症の影響などにより、1100億円台まで減少しましたが、現在はその影響から少しずつ脱しつつあり回復していくことが予想されております。

次に、男女別の国内マーケットシェアについてご説明します。
男性市場では、弊社は約3割のシェアを占めており、ナンバー1のシェアとなっております。一方で、女性市場では、弊社は約2割のシェアを占めており、競合先のアデランス社に次いでナンバー2のシェアとなっております。なお、男女合算では、アデランス社と弊社で市場の約6割を占めている状態であり、ここ数年、大きな変化はありません。

次に、事業の内容についてご説明します。
前期の売上高は、連結ベースで404億円、その下の括弧内の内訳の記載の通り、約7割に当たる
287億円がリピート購入による売上となっております。円グラフは、弊社の主力商品の全売上に占める割合です。ご覧の通り、オーダーメイドかつらが約53%と、売り上げ全体の5割以上を占め、次いで、商品をご購入いただいたお客様に対するカットやシャンプーなどのアフターサービスが売上全体の約15%、自毛を生かして髪をふやす増毛商品が売上全体の約11%を占めております。

まず、弊社の売り上げの約5割を占める主力商品、オーダーメイドウィッグをご紹介します。
「オーダーメイドウィッグ」とは、お客様一人一人の頭の形や髪の生え方に合わせて仕様を固めた上で、製作されたかつら商品を指しております。男性向けオーダーメイドウィッグは、お客様の悩みを解消すべく生え際から薄毛の部分をカバーするつくりとなっているものが多く、お客様は常時着用されることが一般的となっています。特に、プロのメイクアップアーティストが行っていた「グラフティング」という技術を採用し、弊社独自の特殊な粘着剤でウィッグを直接頭皮に装着する方法は、抜群のフィット感と自然さを実現できると大変好評を得ております。
一方で、女性向けオーダーメイドウィッグは男性とは異なり、お悩みだけではなく、おしゃれのために購入される方も多いため、商品の形状は様々であり、お客様は必ずしも常時着用されている訳ではありません。よって、そんな方々のニーズに合わせて、軽さやふんわり感など、様々な特徴を持つ商品が数多くあります。

次に、オーダーメイドウィッグに次ぐ販売商品である増毛商品をご紹介します。
「増毛商品」とは、「オーダーメイドウィッグ」とは違い、自分の髪の毛を活かして、ふやしたい場所に、ふやしたい分だけ、髪の毛をふやせるといった商品です。その仕様は、自分自身の髪の毛に人工毛髪を結びつけるものになっております。また、より自然に見せるために、結び目を小さくするなど、様々な工夫が施されております。増毛商品を購入される方は、30代から40代といった比較的自毛のある若い年齢層の方が多くなっており、増毛商品を購入されるお客様の中には、「ウィッグにはまだちょっと抵抗感がある」という方もおられますが、弊社にご来店いただく中で、オーダーメイドウィッグに移行される方も数多くいらっしゃいます。

ここからは、弊社事業の特徴についてご説明します。
弊社は、主力のオーダーメイドウィッグに関して、商品の企画開発から製造販売までの一連の業務を垂直統合した製造小売業の形態をとっております。この製造小売業の安定した生産体制を生かして、お客様のニーズに合った確かな品質の商品を定期的にお客様にご紹介、ご提供することで、高い利益率を維持しております。

次に、どのような流れで、弊社のお客様になっていただくのかについてご説明します。
弊社のお客様は、毛髪に悩みをお持ちの方と、毛髪でおしゃれを楽しみたい方の、大別して二つに分かれますが、現時点でその営業活動には、大きな違いはありません。弊社の営業活動は、まずテレビ、インターネット、新聞、雑誌など、あらゆる媒体に広告を出すことによって、弊社の商品に興味を持っていただくことから始まります。そして、弊社の商品に興味を持っていただいた方からお問い合わせをいただき、弊社のサロンなどでカウンセリングを受け、試着などの体験をされた後、商品にご満足いただければ、ご契約をいただくという流れになっております。なお、弊社では、このような営業活動を「反響営業」と呼んでおります。

次に、弊社のお客様になっていただいた方への営業活動についてご説明します。
弊社のビジネスモデルは、お客様との関係、信頼関係の構築を前提としたストック型ビジネスです。お客様一人一人に担当スタイリストがついており、伸びてきた自毛のカットや、ウィッグのメンテナンスなど、アフターサービスを実施しております。このアフターサービスを通して、お客様と担当スタイリストとの間に信頼関係を構築し、お客様のニーズを酌み取りながら、最適なタイミングで、新たな商品や新たなサービスの提案や販売を実践しております。なお、弊社ではこのような営業活動を「リピート営業」と呼んでおります。弊社ではこの「リピート営業」に伴う売上高が全体の約7割を占めており、お客様にいかにして「アートネイチャーのファン」になっていただくかが業績を安定させる鍵だと考えております。

次に、弊社の強みについてご説明します。
まず一つ目は、ブランドです。50年にわたって培ってきたアートネイチャーブランドに加え、上場企業であることの社会的信用度も強みの一つだと考えております。
二つ目は、商品開発力です。毎年9月と3月に新商品を安定的に投入できる体制を持っております。
三つ目は、店舗ネットワークです。お客様が全国のどのエリアの店舗に移られても、同じ品質の商品やサービスを提供可能となっています。
四つ目は、数多くの理美容者です。弊社には、理美容資格保有者が約1800名在籍しており、高い技術力だけではなく、高い接客力も兼ね備えていると、自負しております。
五つ目は健全な財務状況です。この健全な財務状況を生かしまして、今後の成長に向け、引き続き経営資源の有効活用を目指しております。

事業内容の最後に、地域社会に向けた取り組みについて、2点ほどご紹介をさせていただきたいと思います。
一つ目は、「リトルウィングワークス」の活動です。弊社は、髪に悩みを持つ子供たちが笑顔の日々を過ごせるよう、ウィッグを無償提供する支援活動、「リトルウィングワークス」を展開しており、これまでに約6,400人の子供たちにウィッグをプレゼントしております。
二つ目は「ピンクリボン運動」です。弊社は、従業員の大半が女性社員ということもあり、女性の元気を応援すべく、「ピンクリボン運動」を積極的に社内外で推進しております。

もう一つ参考として、サステナビリティに関するトピックスを一つご紹介します。
今年の3月にプレスリリースしました「ウィッグ自動植毛機」の概要です。「ウィッグ自動植毛機」開発の狙いは、弊社の業務フローにおける潜在的なリスクの払拭です。弊社の主力商品の「オーダーメイドウィッグ」の生産には、植毛職人の雇用リスクや自然災害リスク、カントリーリスクなど、様々なリスクが存在しております。弊社としては、これらのリスクを払拭することで、オーダーメイドウィッグに係る供給や品質を安定させることができると考えております。「ウィッグ自動植毛機」は2016年より開発を進め、同業他社に先駆け、世界で初めて試作品を完成させることができました。現在は品質検証の段階ですが、2024年度には一部のメンズウィッグの生産に導入することを目指しており、今後の動向に注目ぜひ注目していただければと思います。

「アートネイチャー説明会文字起こし(2022年7月26日開催)(2)」に続く

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