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バイク王 Research Memo(1):2022年11月期第2四半期は過去最高益を更新


■要約

バイク王&カンパニー<3377>は、バイクを「売る」「買う」「楽しむ」ための様々なサービスの提供を通じて、バイクライフをともに創る存在「バイクライフの生涯パートナー」をビジョンとして掲げ、設立当初のバイク買取専門店としての「バイクを売るならバイク王」から、バイクに関わるすべてのサービスを総合的に提供する「バイクのことならバイク王」と言われるブランドへの進化を目指している。また、持続的な成長に向けて新たなコーポレートミッション「まだ世界にない、感動をつくる。」を掲げ、交通インフラやレジャー、ライフデザインといったバイク事業とのシナジー効果を創出する新規事業への参入に加え、社会的な課題解決によって社会的責任を果たすことにより、バイクライフを超えたライフデザイン企業となることを目指している。

1. 2022年11月期第2四半期業績
2022年11月期第2四半期業績は、売上高16,057百万円(前年同期比24.8%増)、営業利益922百万円(同8.1%増)、経常利益1,366百万円(同45.4%増)、四半期純利益968百万円(同55.8%増)だった。売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益のいずれも過去最高を達成している。なお、経常利益、四半期純利益においては、関連会社からの臨時的な受取配当金により、大幅な増益となった。

前期末に第1四半期向け在庫を確保、仕入も堅調であった。そのため、バイクのオフシーズンによる需要低下時期である第1四半期においても堅調な業績を達成した。2021年11月期第1四半期に需要低下による損失を解消してから黒字化を継続している。第1四半期から第2四半期にかけて、高市場価値車輌(原付2種以上)の中でもより需要が高い車輌を販売したことにより、車輌売上単価(一台当たりの売上高)が大幅に上昇した。また、既存店ならびに前期に開発した店舗が好調に推移し、4月以降のオンシーズン向けに確保していた在庫を販売したことが販売台数が好調だった要因として挙げられる。第2四半期の売上高を従来予想の14,600百万円から16,057百万円に上方修正しており、これに沿った進捗だった。なお、営業利益以降の各段階利益は、今後の成長に向けた仕入ならびに販売の強化によるコスト増加により微増に修正している。

2. 2022年11月期見通し
2022年11月期については売上高30,057百万円(前期比13.1%増)、営業利益1,772百万円(同13.7%増)、経常利益2,336百万円(同32.0%増)、当期純利益1,618百万円(同32.0%増)を見込んでいる。同社は、業績動向や今後の見通しを踏まえて、6月29日に第2四半期および通期業績予想の上方修正を行ったが、これは上期の上振れ部分のみをスライドさせた格好である。ただし、第1四半期決算を発表する前の3月30日にも上方修正を行っていることから、利益面については微修正にとどめた格好だ。足元の状況を踏まえれば、問題なく下期も好調を維持すると予想されるものの、第4四半期には前期同様に、今後の成長に向けた仕入ならびに販売の強化によるコストが増加するとみられる点は押さえておきたい。

3. ラビット・カーネットワークとフランチャイズ契約を締結、中古四輪自動車の買取、販売事業に参入
同社は、子会社(株)ライフ&カンパニーを通じて(株)ラビット・カーネットワークとの間でフランチャイズ契約を締結し、新たに中古四輪自動車の買取、販売事業に参入した。同社のビジネスモデルやノウハウ、インフラなどを活かせる事業であり、商材の親和性も高いと考えている。ラビットは、親会社であるオートオークション市場最大手の(株)ユー・エス・エス<4732>(同社は2011年4月にユー・エス・エスと資本・業務提携を締結)との親和性を活かした中古四輪車の買取、販売事業を全国にチェーン展開しており、ラビットが持つオートオークション流通網や豊富なノウハウによる、迅速な店舗展開ならびに円滑な店舗運営が見込まれる。まずはバイク王の店舗に併設する形で1号店をオープンし、ノウハウを吸収することになろう。

■Key Points
・圧倒的な「バイク王」ブランドの認知度
・従来のバイク王店舗とは異なる店内の空間づくりに加え、独自のサービスを展開するコンセプトショップ、ハーレーダビッドソン専門店「Beat & C 世田谷店」をオープン
・FCおよび業務提携による新規事業の開発、運営を担う子会社「ライフ&カンパニー」を設立
・子会社の「ライフ&カンパニー」がラビット・カーネットワークとフランチャイズ契約を締結、中古四輪自動車の買取、販売事業に参入
・中期経営計画1年目は成長をするための基盤構築。1年目の重点戦略は既に成果発現
・バイク事業(買取・販売)を通じた廃棄物削減への貢献など、SDGsの取り組み推進が評価される

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)


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