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キャリアリンク Research Memo(5):収益拡大により財務の健全性が向上


■財務状況と経営指標

キャリアリンク<6070>の2022年3月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比5,020百万円増加の16,543百万円となった。主な変動要因としては、流動資産で現金及び預金が596百万円増加したほか、受取手形及び売掛金が4,607百万円増加し、たな卸資産が389百万円減少した。固定資産については有形固定資産が170百万円、無形固定資産が56百万円それぞれ増加した。

負債合計は前期末比2,098百万円増加の8,139百万円となった。有利子負債が118百万円増加したほか、未払金が996百万円、未払法人税等が471百万円、未払費用が337百万円それぞれ増加した。また、純資産合計は同2,921百万円増加の8,404百万円となった。配当金の支払い236百万円及び親会社株主に帰属する当期純利益3,114百万円の計上により、利益剰余金が2,878百万円増加した。

経営指標を見ると、安全性指標となる自己資本比率が前期末の46.9%から50.2%に上昇したほか、有利子負債比率が16.0%から11.8%に低下しており、収益の拡大に伴って財務の健全性も向上したことが窺える。ネットキャッシュ(現金及び預金−有利子負債)も前期末比で478百万円増加の6,050百万円と過去最高水準に積み上がっており、財務基盤も一段と強化されている。収益性について見ると、営業利益率が10.3%と上昇傾向が続いているほか、ROAやROEについてもそれぞれ31.6%、45.4%と高水準で推移している。同社はROEを重要な経営指標と位置付けており、株主資本コスト(現状、13.2%と同社では認識)を上回るROEを継続的に達成していくことで、持続的な企業価値向上を目指している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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