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冨士ダイス Research Memo(4):2022年3月期会社予想は9.8%増収もコロナ禍前の収益回復には時間を要す


■今後の見通し

● 2022年3月期業績見通し
冨士ダイス<6167>の2022年3月期通期の連結業績は、売上高で前期比9.8%増の15,640百万円、営業利益は同5.8倍の560百万円、経常利益は同2.0倍の610百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同18.9%減の380百万円を見込む。全体として前下期からの自動車生産の正常化を受け、直接、間接的に全体の60%を占める自動車、自動車関連向けの回復、加えて中国向け輸出などの拡大で緩やかな売上拡大を見込む。実際、超硬耐摩耗工具の出荷指数推移を見ても出荷額は2020年10-12月期から回復傾向にあり、復元力は緩やかながら着実に上向いており、会社計画は無理のない予想と言える。従来提示していた単独での主力産業向け売上予想の開示が昨年に続きなかったものの、全体的に増収となる見通しである。主力の輸送用機械向けの回復、売上寄与は小さいものの電機・電子部品向け素材等が伸びるとしている。

また利益面では増収効果に加え、一部内製化比率の向上など生産効率アップなどもあり、大幅な回復を見込む。経常利益で310百万円増の610百万円予想となっているが、一方で変動費の削減140百万円、労務費、人件費、その他経費増710百万円を見込んでいる。増収にもかかわらず変動費の削減を見込むのは、主に、前期抑制した外注加工について、一部内製化を高めたことで外注加工費増加を抑制できるとみている。一方で人員増や抑制していた営業活動の増加など、その他経費はそれなりに増える前提となっている。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は災害保険金収入の減が影響している。ただし、2022年3月期予想をコロナ禍前の2020年3月期と比較した場合、売上高で90%、営業利益で64%の水準に止まる予想となっており、業績回復のテンポは緩やかとみている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)


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