1. 会社概要
高千穂交易<2676>は、セキュリティ関連などのシステム機器、半導体や機構部品などのデバイス機器を、主として海外メーカーから仕入れて国内のユーザーに提供するBtoBの商社である。特に「安全・安心・快適」を提供する商品監視システムやATM向け機構部品のスライドレールでは国内トップクラスの高いシェアを誇っており、近年は海外企業の買収によりセキュリティシステムや防火システムの東南アジア地区での拡販にも力を入れている。顧客満足度を高めるため専門性の高い社員を多く抱え、商社でありながら技術系社員の割合は40%超に達している。過去9年間の3社の買収(のれん総額約30億円)に伴うのれんの償却や減損で業績は大きく影響を受けたが、のれんの償却負担に関しては前期(2020年3月期)で終了しており、今後はこれによる業績への影響は消失する。また、財務面では、自己資本比率が12期連続で70%を超えるなど安定した財務体質を誇っている。
2. 沿革
同社は1952年、土木建設機械の輸入販売を行う商社として設立された。同年には米国バロース(現ユニシス
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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